英語イマージョン学習|Youtubeで英文法#20【助動詞+have+過去分詞】
イマージョンで助動詞+have+過去分詞を理解する

So he must’ve jumped out! But he can’t’ve survived the jump from 10,000 feet into the mountains!
「じゃあ、飛び降りたに違いない!でも、1万フィートから山の中に飛び降りて、助かったはずがない!」
未解決のハイジャック事件について、2人の講師が推理しているときの一言です。
must’ve と can’t’ve。
学校では「must have + 過去分詞=〜したに違いない」「can’t have + 過去分詞=〜したはずがない」と、別々の暗記事項として習いました。
でも実際の会話では、この2つが6秒のあいだに続けて出てきます。
僕自身、TOEIC300点からのスタートでした。
オンライン英会話を7年続けて910点まで来ましたが、
この形は長いあいだ「助動詞ごとに訳を丸暗記するもの」のままでした。
でも会話を聞くようになって、はっきり分かったことがあります。
この形は、助動詞の意味と「have+過去分詞=過去」の足し算でしかないということです。
助動詞+have+過去分詞は、今の自分から過去を推し量る形。確信の強さは助動詞が決め、have+過去分詞は「過去の出来事」の目印になる
読み終えるころには、must’ve・can’t’ve・might’ve・could’ve・may have を聞いたときに、話し手がどれくらい確信しているのかを読み取れるようになっているはずです。
5つの訳を覚えるのではなく、「助動詞の確信度」と「have+過去分詞の過去」を組み合わせる感覚を手に入れる、というイメージです。
イマージョン学習で英文法を学ぶ前の確認事項

動画紹介
今回教材にするのは、Oxford Online English の会話レッスン動画です。
講師の Martin さんと Molly さんが、未解決の事件や謎について話すときの英語を約16分半かけて教えてくれます。
題材になっているのは、アメリカで起きたハイジャック事件と、大西洋で見つかった無人の幽霊船の2つです。
must・have to・should 編と同じチャンネルで、英語の先生が英語で説明する動画です。
今回この動画を選んだのには理由があります。
最初は別の動画(食事の量を扱ったBBCのポッドキャスト・約25分)で記事にするつもりでした。
ところが全文を確認すると、助動詞+have+過去分詞は1回しか出てこず、しかも推量の意味ではありませんでした。
推量は「分からないことについて話す」ときに出てくる形なので、ふつうの会話やインタビューには意外と出てこないのです。
その点この動画は、謎を推理すること自体がテーマです。
会話の中に might have・could’ve・must’ve・can’t’ve・may have の5つがすべてそろっていて、
12枚のカードすべてを動画に実際に出てくるセリフで組めました。
▼ 動画はこちら
推量のパートは10:32からです。
時間がない方は、そこから見るだけでも今回の12枚のうち8枚に出会えます。
学習の進め方
文法の知識を実際に使いこなすには、
その言葉が使われる場面や気持ちごと覚えるのが近道です。
だからこそ今回は、動画の生きたセリフを教材にして、「助動詞+have+過去分詞」の視点を見ていきます。
読み方は、目的に合わせて選んでみてください。
英語を楽しみながら勉強したい方は、このまま記事を読み進めてください。
動画のセリフをたどりながら、
「助動詞+have+過去分詞」の感覚を少しずつ自分のものにしていけます。
逆に、効率的に英文法だけを押さえたい方は、要点だけをまとめた別記事へどうぞ。
助動詞+have+過去分詞とは何か ― 今から過去を推し量る

助動詞は、動詞に話し手の気持ちをかぶせる係でした。
can は潜在、may は半々、will は断定、must は必然。
ここまでの記事では、その気持ちを今のことや、これからのことにかぶせてきました。
では、もう終わったことについて「〜に違いない」「〜かもしれない」と言いたいときはどうするか。
助動詞には過去形がない(あっても would や could は別の意味で使われている)ので、助動詞そのものを過去にすることはできません。
そこで英語は、助動詞はそのままにして、うしろの動詞を have+過去分詞に変えるという方法を取ります。
must know(今、知っているに違いない)→ must have known(あのとき、知っていたに違いない)。
変わったのは「推量の対象」の時間だけで、推量している話し手は今にいます。
だから、この形で新しく覚えることはほとんどありません。
助動詞ごとの確信の強さを知っていれば、あとは have+過去分詞を足すだけです。
確信の強さは、大きく2つのグループに分かれます。
- 確信のグループ:must have(〜したに違いない)/can’t have(〜したはずがない)
- 可能性のグループ:might have・could have・may have(〜したかもしれない)
- 今回は扱わないもの:should have(〜すべきだったのに)・would have(〜しただろうに)など、後悔や仮定の使い方(この動画には出てきません)
このシリーズでは、名詞のまわりと修飾を、ここまで19回に分けて整理してきました。
- 限定詞編・代名詞編・形容詞編・副詞編:名詞の前につく語、代わりになる語、説明する語
- 原級編・比較級編・最上級編:as … as/-er/the -est で目盛りを使う
- 否定編:not と no で、打ち消す範囲を指し示す
- 助動詞 can 編:動詞に「そうなる可能性」をかぶせる
- 助動詞 may 編:動詞に「どちらに転ぶかわからない半々」をかぶせる
- 助動詞 will 編:動詞に「そうなる、という言い切り」をかぶせる
- must・have to・should 編:動詞に「それ以外にない」「事情がそうさせる」「そのほうがいい」をかぶせる
- would・could 編:will と can の色を、過去形にして「今ここ」から遠ざける
- 助動詞+have+過去分詞 編(この記事):助動詞の確信度はそのままに、推量の対象を過去に置く
なお、might have + 過去分詞は may 編のカードで一度だけ触れています。
may 編を読み返したい方は、こちらからどうぞ。
前回の would・could 編をまだ読んでいない方は、先にこちらを読むと今回の話がつながりやすくなります。
イマージョンで学ぶ【助動詞+have+過去分詞】12の顔

ここからは、動画のセリフを使いながら、助動詞+have+過去分詞が持つ12の顔を1つずつ見ていきましょう。
前半6つが過去への推量、続く3つがhave を足す前の今の推量、最後の3つが助動詞を使わない推量です。
今回は12枚すべてが、動画に実際に出てくる例文です。
① 動画のセリフで見る過去への推量
- might have + 過去分詞 ― 起きたかもしれないことを並べる
- might not have + 過去分詞 ― 「〜ではなかったかもしれない」と疑う
- could have + 過去分詞 ― ありえた筋書きを1つ出す
- must have + 過去分詞 ― 根拠から「そうに違いない」と結論を出す
- can’t have + 過去分詞 ― 「そんなはずがない」と打ち消す
- may have + 過去分詞 ― 「かもしれない」に「それすら確かではない」を添える
② 今の推量との対比
- must + 原形 ― 今のことを「〜に違いない」
- must be ― 「〜があるに違いない」と信じる
- How could that be? ― 「どうしてそんなことが?」と首をかしげる
③ 助動詞を使わない推量
- probably ― 助動詞を使わずに「たぶん」
- Maybe ― 「もしかすると」と空想を広げる
- Surely not! ― 「まさか」と可能性を打ち消す
⑦〜⑨と⑩〜⑫は、それぞれ図解を1枚にまとめています(例文はすべて動画のセリフです)。
以下のカードをタップすると、それぞれの視点を実際の例文つきで詳しく確認できます。
カードをタップすると詳しい説明が開きます
仕組みは2つに分けられます。助動詞が確信の強さを決め、have+過去分詞がその対象を過去に置く。だから助動詞の意味さえ分かっていれば、新しく覚えることはほとんどありません。
確信の強さは2グループです。must have(〜したに違いない)と can’t have(〜したはずがない)は確信、might / could / may have は可能性。
ここまでが骨組み(カード1〜6)です。そのうえで、have を足す前の「今の推量」(カード7〜9)と、助動詞を使わない推量(カード10〜12)を並べます。12枚すべてが動画のセリフです。
助動詞+have+過去分詞は、過去のことを、今の時点から推量する形です。この文の might have happened は「起きたかもしれない」。幽霊船メアリー・セレスト号で、乗組員に何が起きたのかを語る場面です。
大事なのは、推量しているのは「今」だということです。事件が起きたのは150年前でも、「かもしれない」と考えているのは今の話し手です。might が「今の確信度」、have+過去分詞が「過去の出来事」を受け持つ、と役割を分けて読むと整理できます。
直前の No one knows for sure(確かなことは誰にも分からない)にも注目してください。「分からない」と先に言ってから、might have で説を並べる。未解決の謎を語るときの、いちばん基本の型です。
- 助動詞のあとは have のまま:he might have gone(× he might has gone)
- have のあとは過去分詞:happen → happened、hide → hidden、be → been
- 会話では ‘ve に縮む:might’ve / could’ve / must’ve(have の h は発音しない・15:32)
- not は助動詞の直後:might not have been(カード②)
- 過去なのは出来事だけ:推量している話し手は今にいる
※ ルール中の一般例には、この動画に登場しない参考例も含まれます。
might happen なら「これから起きるかもしれない」、might have happened なら「もう起きたことについて、かもしれない」です。助動詞の形は変わらず、have が1つ入るだけで話が過去に移ります。
- How could that be?(どうしてそんなことがありうるの?・7:02/この問いへの返事がカード①=カード⑨)
might not have + 過去分詞は、否定の推量です。「〜ではなかったかもしれない」。ハイジャック犯が名乗った Dan Cooper という名前が、偽名だった可能性を言っています。
not の位置に注目してください。助動詞の直後、have の前です。might not have been の順番は崩れません。can’t や won’t と同じで、not はいつも助動詞にくっつくからです。
会話の場面(11:38)では、Molly は might not ‘ve been と have を縮めたうえで、not を強く読んでいます。「本名だと思うでしょ?でも違ったかもしれないの」という、予想をひっくり返す気持ちが not の強さに出ているのです。
ただし might not have been は「本名ではなかった」と言い切ってはいません。確信は弱いまま、方向だけが否定です。言い切りたいなら can’t have been(カード⑤)を使います。
- …they know so little about the man that Dan Cooper might not ‘ve been his real name.(その男についてはほとんど分かっていないので、本名ではなかったかもしれない・11:38)
could have + 過去分詞は「〜した可能性もある」。飛び降りたとみられている犯人が、実は機内に隠れていたのではないか、という別の筋書きを出している場面です。
could’ve は could have の短縮形です。動画はこの文を例に、「可能性はあるが確かではない」ときに might have・could have・may have を使う、と説明しています(14:38)。確信の強さは might have とほぼ同じと考えてかまいません。
ただし could have には、もう1つ別の顔があります。「(やろうと思えば)〜できたのに」という、実現しなかった可能性です。どちらの意味になるかは、話し手が結果を知っているかどうかで決まります。この場面は犯人の行方が分からないので、推量です。
知らない(謎のまま)なら「〜した可能性もある」。起きなかったと知っているなら「〜できたのに」です。今回の動画は推量だけを扱っているので、could have はすべて前者です。
- He could’ve hidden on the plane.(機内に隠れていた可能性もある・14:27/先生が読み直した形)
must have + 過去分詞は「〜したに違いない」。この記事の主役です。直前に「警察が機内を探したけれど見つからなかった」と聞いて、Martin が出した結論です。
文頭の So(だから)が効いています。must have は、根拠から論理的に結論を出すときの形です。動画も must have と can’t have について、事実を知っているわけではないが、論理的な推論で確信している、と説明しています(14:00)。
覚えておきたいのは、must have + 過去分詞は、ほぼ推量専用だということです。must には「〜しなければならない」という義務の顔もありますが、「〜しなければならなかった」は had to で言います。must have + 過去分詞を見たら、まず「〜したに違いない」と読んでください。
- 今の推量:They must know more.(知っているに違いない・カード⑦)
- 過去の推量:He must’ve jumped out.(飛び降りたに違いない)
- 今の義務:I must go.(行かなければ)
- 過去の義務:I had to go.(行かなければならなかった)※ must have gone にはならない
※ ルール中の一般例には、この動画に登場しない参考例も含まれます。
So / because / 〜したのに見つからなかった、のような根拠から結論を出していれば must have。根拠が弱く、思いつきで可能性を出しているなら might have・could have です。
- He must have jumped out!(13:12/先生が読み直した形。会話では must’ve と縮む)
can’t have + 過去分詞は「〜したはずがない」。must have の否定版で、確信の強さは同じです。方向だけが反対を向いています。
ここで気をつけたいのは、must have の否定は mustn’t have ではないということです。mustn’t は「〜してはいけない」という禁止の語なので、推量には使いません。「〜に違いない」の反対は can’t。これは今の推量でも同じで、must be の反対は can’t be です。
そしてこの文は、カード④の直後、同じ人の同じ発言の続きです。「飛び降りたに違いない。でも、助かったはずがない」。6秒のあいだに、肯定の確信と否定の確信が並んでいる。must have と can’t have を1セットで覚えるのに、これ以上の素材はありません。
mustn’t have と言うと、禁止の mustn’t と混ざって通じません。must have ⇔ can’t have、must be ⇔ can’t be とペアで覚えてください。
- He can’t have survived the jump.(13:24/先生が読み直した形)
may have + 過去分詞は「〜だったのかもしれない」。川で見つかった6,000ドル入りの袋が、犯人のものだったのかもしれない、という場面です。
動画は might have・could have・may have の3つを1つのグループとして説明しています。どれも「可能性はあるが確かではない」。日常会話では might have のほうがよく聞こえ、may have は少しかしこまった響きになります。may 編で見た「may は書き言葉寄り」と同じ傾向です。
面白いのは文の後半です。but even that wasn’t certain(でも、それすら確かではなかった)。may have で弱く推量したうえで、さらに自分でその確信度を下げている。推量の強さは、助動詞だけでなく、こうした一言でも調整できるのです。
迷ったら might have。must have と can’t have だけが「確信」、残り3つは「可能性」、と2グループに分けて覚えるのがいちばん簡単です。
- It may have belonged to Cooper.(14:27/先生が読み直した形)
ここからは、have を足す前の形を見ます。must + 原形は、今のことを「〜に違いない」と推量する形です。FBIは何か知っているに違いない、と Martin が言っている場面です。
カード④と並べてみてください。They must know more.(今、知っているに違いない)と He must’ve jumped out.(過去に、飛び降りたに違いない)。must はそのままで、うしろを have+過去分詞に変えただけで過去の推量になっています。これがこの記事の骨組みです。
なお、この文は疑問文の語順ではありませんが、語尾を上げて質問として言っています。「知ってるはずだよね?」と、自分の推量を相手に確かめている言い方です。
must know(知っているに違いない)→ must have known(知っていたに違いない)。助動詞は変えずに、時間だけを動かせます。
- They must know more about what happened?(11:32/パート3の冒頭で、同じセリフから推理が再開する)
must be は「〜に違いない」の、いちばんよく使われる形です。メアリー・セレスト号の乗組員が消えた理由について、超自然的な説明があるに違いないと信じる人もいる、という場面です。
これを過去にすると must have been です。There must have been a supernatural explanation.(超自然的な説明があったに違いない)。be が have been になるだけで、今の推量が過去の推量に変わります。
この文で「違いない」と確信しているのは、話し手ではなく Some people(一部の人たち)です。聞き手の Molly は、このあと「深海の生き物?まさか!」と返しています(カード⑫)。must の確信が誰のものかは、主語と動詞で読み取るのがポイントです。
今の確信・過去の確信・過去の否定の確信。be 動詞の推量は、この3つで大半が言えます。
- There must have been a supernatural explanation.(超自然的な説明があったに違いない)※動画には登場しない参考例
船は無傷で、食料も荷物も残っていたのに、乗組員だけが消えていた。それを聞いた Molly の反応が How could that be? です。「どうしたらそんなことがありうるの?」という、推量が行き詰まったときの一言です。
could はここでは「できた」ではなく、「ありうる」という可能性を表しています。How と組み合わさることで「ありえないでしょ」という驚きになります。can でも言えますが、could のほうが現実から一歩引いた、信じられない感じが出ます。
そしてこの問いに答える形で、すぐに might have happened(カード①)が出てきます。「どうして?」→「こうだったかもしれない」という流れが、謎を語る会話の骨組みです。
「どうして?」と聞いているようで、実際は「信じられない」という驚きの表明です。推量の答えが返ってくるときは、たいてい might have + 過去分詞の形になります。
- …there are some interesting theories as to what might have happened.(7:05/カード①)
推量は助動詞だけの仕事ではありません。probably(たぶん)のような副詞でも言えます。この文では、動詞はふつうの過去形 parachuted のままで、probably が確信度を足しています。
確信の強さは、must have ほど強くなく、might have よりは強いくらいです。Molly は直後に「完全に確かなわけではない」と付け足しています。「たぶん」と言いつつ、断定はしていないのです。
助動詞+have+過去分詞と比べると、形がずっと簡単です。he probably parachuted out は、he must have parachuted out に少し幅を持たせた言い方。会話で助動詞の形がとっさに出てこないときは、probably + 過去形で言えると覚えておくと楽になります。
he probably parachuted(一般動詞の前)/he was probably tired(be動詞のあと・参考例)。助動詞の推量と違って、動詞の形は変えなくていいのが強みです。
- They’re not completely sure.(完全に確かなわけではないの・11:53)
maybe(もしかすると)は、might と同じくらいの弱い確信を、文頭の1語で出す言い方です。Martin が、事件の話の締めくくりに冗談まじりに言った一文です。
面白いのは、ここだけ話が「今」に戻っていることです。he’s sitting … right now(今ごろ座っている)。過去の出来事を推量してきた会話の最後に、「今どうしているか」を空想しているわけです。助動詞で言えば He might be sitting on a beach. に近い意味になります。
maybe は1語の副詞、may be は助動詞+be の2語です。見た目は似ていますが、文の中での働きがまったく違います。maybe は文頭、may be は主語のあと、と位置で見分けられます。
Maybe he’s sitting ~(もしかすると〜)/He may be sitting ~(〜しているかもしれない・参考例)。意味はほぼ同じでも、maybe は文頭に置く副詞です。
- Haha! Maybe.(はは、かもね・12:38/Molly の返事)
Surely not! は「まさか!」「そんなはずない!」。相手が出した説を、強い確信で打ち消すひとことです。乗組員が怪物にさらわれたという説を聞いた Molly の反応です。
確信の強さは、can’t have + 過去分詞(カード⑤)とほぼ同じです。長く言えば They can’t have been taken by creatures from the deep.(深海の生き物にさらわれたはずがない)。それを2語に縮めたのが Surely not! です。
動画のパート2は、この Surely not! を話を聞くときの相づちとして紹介しています。推量は、自分が話すときだけでなく、相手の話にリアクションするときにも出てくるのです。
Surely not!(まさか!)は強い否定の確信。Surely you know him.(当然、彼を知ってるよね・参考例)のように肯定で使うと「当然〜でしょ」になります。
- They can’t have been taken by creatures from the deep.(深海の生き物にさらわれたはずがない)※動画には登場しない参考例
一人プレゼンを実施してみる

まずは何も見ずに例文を自分で作って説明してみて、
うまく言えなかった項目だけ解説例を確認する、
という使い方がおすすめです。
12問あるので、1日に全部やろうとしなくて構いません。
とくに④と⑤の2つだけは、続けてやってみてください。
must’ve と can’t’ve を1セットで言えるようになると、残りの形は驚くほど楽になります。
① might have + 過去分詞、説明できますか?

例文:
No one knows for sure, but there are some interesting theories as to what might have happened.
確かなことは誰にも分からないけれど、何が起きたのかについては興味深い説がいくつかあるんだ。
要点:
- might have + 過去分詞=過去に起きたかもしれないこと
- 推量しているのは今。過去なのは出来事だけ
- No one knows for sure のあとに説を並べる型
解説例:
助動詞+have+過去分詞は、過去のことを、今の時点から推量する形です。
この文の might have happened は「起きたかもしれない」という意味ですね。
幽霊船メアリー・セレスト号で、乗組員に何が起きたのかを語っている場面です。
大事なのは、推量しているのは「今」だということです。
事件は150年前でも、「かもしれない」と考えているのは今の話し手なんです。
might が今の確信度、have+過去分詞が過去の出来事を受け持っている、と分けて読むと整理できます。
それから、直前の No one knows for sure にも注目してください。
「確かなことは分からない」と先に言ってから、might have で説を並べる。
未解決の謎を語るときの、いちばん基本の型です。
② might not have + 過去分詞、説明できますか?

例文:
Dan Cooper might not have been his real name.
ダン・クーパーは、本名ではなかったかもしれない。
要点:
- might not have + 過去分詞=〜ではなかったかもしれない
- not は助動詞の直後。have の前に置く
- 確信は弱いまま。言い切るなら can’t have
解説例:
might not have + 過去分詞は、否定の推量です。
「〜ではなかったかもしれない」という意味ですね。
犯人が名乗った Dan Cooper という名前が、偽名だった可能性を言っています。
形で大事なのは not の位置です。
助動詞の直後、have の前に置きます。might not have been の順番は崩れません。
会話の場面では、話し手は have を縮めて、しかも not を強く読んでいます。
「本名だと思うでしょ?でも違ったかもしれないの」という気持ちが、not の強さに出ているんです。
ただ、確信そのものは弱いままです。
本名ではなかったと言い切りたいなら、can’t have been を使います。
③ could have + 過去分詞、説明できますか?

例文:
You mean he could’ve hidden on the plane and escaped later?
つまり、機内に隠れていて、あとで逃げた可能性もあるってこと?
要点:
- could have + 過去分詞=〜した可能性もある
- might have とほぼ同じ強さ。別の筋書きを出すときに
- 「〜できたのに」とは、結果を知っているかどうかで分かれる
解説例:
could have + 過去分詞は「〜した可能性もある」という意味です。
飛び降りたとみられている犯人が、実は機内に隠れていたのではないか、という別の筋書きを出しています。
could’ve は could have の短縮形ですね。
動画でも、可能性はあるけれど確かではないときに、might have・could have・may have を使うと説明されています。
確信の強さは might have とほぼ同じです。
ただ、could have には「〜できたのに」というもう1つの顔もあります。
どちらになるかは、話し手が結果を知っているかどうかで決まります。
この場面は犯人の行方が分からないので、推量のほうです。
④ must have + 過去分詞、説明できますか?

例文:
So he must’ve jumped out!
じゃあ、飛び降りたに違いない!
要点:
- must have + 過去分詞=〜したに違いない
- 根拠から論理的に出した結論。So がその印
- 過去の義務は had to。must have + 過去分詞はほぼ推量専用
解説例:
must have + 過去分詞は「〜したに違いない」。この記事の主役です。
直前に「警察が機内を探したけれど見つからなかった」と聞いて、話し手が出した結論なんですね。
文頭の So、つまり「だから」が効いています。
must have は、根拠から論理的に結論を出すときの形です。
動画でも、事実を知っているわけではないけれど、推論によって確信している、と説明されています。
もう1つ大事なのは、must have + 過去分詞はほぼ推量専用だということです。
「〜しなければならなかった」と言いたいときは had to を使います。
だから must have + 過去分詞を見たら、まず「〜したに違いない」と読んでください。
⑤ can’t have + 過去分詞、説明できますか?

例文:
But he can’t’ve survived the jump from 10,000 feet into the mountains!
でも、1万フィートから山の中に飛び降りて、助かったはずがない!
要点:
- can’t have + 過去分詞=〜したはずがない
- must have の否定。mustn’t have にはしない
- カード④と同じ発言の続き。肯定と否定の確信が並ぶ
解説例:
can’t have + 過去分詞は「〜したはずがない」という意味です。
must have の否定版で、確信の強さは同じ。方向だけが反対なんですね。
気をつけたいのは、must have の否定を mustn’t have にしないことです。
mustn’t は「〜してはいけない」という禁止の語なので、推量には使えません。
「〜に違いない」の反対は can’t。今の推量でも、must be の反対は can’t be です。
そしてこの文は、must’ve jumped out の直後、同じ人の同じ発言の続きなんです。
6秒のあいだに、肯定の確信と否定の確信が並んでいます。
must have と can’t have は、この2文をセットで覚えてしまうのがおすすめです。
⑥ may have + 過去分詞、説明できますか?

例文:
It may have belonged to Cooper but even that wasn’t certain.
それはクーパーのものだったのかもしれないけれど、それすら確かではなかったの。
要点:
- may have + 過去分詞=〜だったのかもしれない
- might / could / may は同じ「可能性」グループ
- but even that wasn’t certain で、確信度をさらに下げている
解説例:
may have + 過去分詞は「〜だったのかもしれない」という意味です。
川で見つかったお金の袋が、犯人のものだったのかもしれない、という場面ですね。
動画では、might have・could have・may have の3つを同じグループとして説明しています。
どれも「可能性はあるけれど確かではない」という強さです。
会話では might have のほうがよく聞こえて、may have は少しかしこまった響きになります。
面白いのは文の後半で、but even that wasn’t certain、「でも、それすら確かではなかった」と続きます。
may have で弱く推量したうえで、さらに自分で確信度を下げているんです。
推量の強さは、助動詞だけでなく、こういう一言でも調整できるんですね。
ここからは、have を足す前の「今の推量」です。
3つとも動画のセリフで、図解は1枚にまとめてあります。
①〜⑥と同じ助動詞が、うしろの形だけ違うことを確かめながら説明してみてください。
⑦ must + 原形、説明できますか?

例文:
They must know more about what happened?
何があったのか、もっと分かっているはずでしょ?
要点:
- must + 原形=今〜に違いない
- うしろを have+過去分詞に変えるだけで過去の推量になる
- 語尾を上げて、推量を相手に確かめている
解説例:
ここからは、have を足す前の形を見ていきます。
must + 原形は、今のことを「〜に違いない」と推量する形です。
FBIは何か知っているに違いない、と言っている場面ですね。
これを must’ve jumped out と並べてみてください。
must はそのままで、うしろを have+過去分詞に変えただけで、過去の推量になっています。
これが、この記事の骨組みです。
ちなみにこの文は、語尾を上げて質問として言っています。
「知ってるはずだよね?」と、自分の推量を相手に確かめている言い方なんです。
⑧ must be、説明できますか?
例文:
Some people believe there must be a supernatural explanation.
超自然的な説明があるに違いない、と信じている人もいる。
要点:
- must be=今〜に違いない(いちばんよく使う形)
- 過去にすると must have been
- 確信しているのは Some people。話し手ではない
解説例:
must be は「〜に違いない」の、いちばんよく使われる形です。
乗組員が消えた理由について、超自然的な説明があるに違いない、と信じる人もいる、という場面ですね。
これを過去にすると must have been になります。
be が have been になるだけで、今の推量が過去の推量に変わるんです。
ただ、この文で確信しているのは話し手ではなく、Some people、つまり一部の人たちです。
聞き手はこのあと「まさか!」と返しています。
must の確信が誰のものかは、主語と動詞で読み取るのがポイントです。
⑨ How could that be?、説明できますか?
例文:
How could that be?
どうしてそんなことがありうるの?
要点:
- How could that be?=どうしてそんなことがありうるの?
- could は「ありうる」。How と組んで驚きになる
- 直後に might have happened の返事が続く
解説例:
船は無傷なのに、乗組員だけが消えていた。それを聞いた反応が How could that be? です。
「どうしたらそんなことがありうるの?」という意味ですね。
ここの could は「できた」ではなく、「ありうる」という可能性を表しています。
How と組み合わさることで、「ありえないでしょ」という驚きになるんです。
そしてこの問いに答える形で、すぐに might have happened が出てきます。
「どうして?」から「こうだったかもしれない」へという流れが、謎を語る会話の骨組みです。
最後は、助動詞を使わない推量です。
こちらも3つとも動画のセリフで、図解は1枚にまとめてあります。
⑩ probably、説明できますか?

例文:
As the plane was flying over the Washington mountains at night, he probably parachuted out.
飛行機が夜のワシントンの山々の上を飛んでいるときに、たぶんパラシュートで降りたのよ。
要点:
- probably=たぶん。動詞はふつうの過去形のまま
- 強さは must have と might have のあいだ
- 助動詞の形が出てこないときの言い方として使える
解説例:
推量は、助動詞だけの仕事ではありません。
probably、つまり「たぶん」のような副詞でも言えます。
この文では、動詞はふつうの過去形 parachuted のままなんです。
確信の強さは、must have ほど強くなく、might have よりは強いくらいです。
実際、話し手はこのあと「完全に確かなわけではない」と付け足しています。
助動詞+have+過去分詞に比べて、形がずっと簡単ですよね。
会話で助動詞の形がとっさに出てこないときは、probably + 過去形で言えます。
⑪ Maybe、説明できますか?
例文:
Maybe he’s sitting on a beach in Mexico right now laughing at all of us?
もしかすると、今ごろメキシコのビーチに座って、私たちみんなを笑ってたりしてね?
要点:
- maybe=もしかすると。might と同じくらいの弱さ
- ここだけ話が「今」に戻り、今どうしているかを空想している
- maybe(副詞・1語)と may be(助動詞+be)は別物
解説例:
maybe は「もしかすると」。might と同じくらいの弱い確信を、文頭の1語で出す言い方です。
事件の話の締めくくりに、冗談まじりに言った一文ですね。
面白いのは、ここだけ話が「今」に戻っていることです。
right now、つまり「今ごろ」ビーチに座っているかも、と空想しているんです。
助動詞で言えば、He might be sitting on a beach. に近い意味になります。
それから、maybe と may be は別物なので気をつけてください。
maybe は1語の副詞で文頭に置き、may be は助動詞と be の2語です。
⑫ Surely not!、説明できますか?
例文:
Creatures from the deep? Surely not!
深海の生き物?まさか!
要点:
- Surely not!=まさか!そんなはずない!
- 強さは can’t have + 過去分詞とほぼ同じ
- 相手の説にリアクションするときの推量
解説例:
Surely not! は「まさか!」「そんなはずない!」という意味です。
相手が出した説を、強い確信で打ち消すひとことですね。
乗組員が怪物にさらわれた、という説を聞いたときの反応です。
確信の強さは、can’t have + 過去分詞とほぼ同じです。
長く言えば「深海の生き物にさらわれたはずがない」。それを2語に縮めたのが Surely not! なんです。
推量は自分が話すときだけでなく、相手の話にリアクションするときにも出てくるんですね。
一人で言えた例文は、相手がいると急に出てこなくなります。
文法が身につくのは、通じた/通じなかったを自分の耳で確かめた瞬間です。
とくに must’ve と might’ve は、どこまで言い切るかで相手の受け取り方が変わるので、一人では正解が分かりません。
まずは量をこなせる環境で、今日覚えた助動詞+have+過去分詞を実際に使ってみてください。
今日の表現をAnkiで復習しよう

記事に出てきた動画の表現を、そのままAnkiに取り込めるようにまとめました。
今回は新しい動画なので、12表現すべて新規です。
前半5つは、must have + 過去分詞のような推量の形そのものです。
後半7つは、謎や不思議な話をするときにそのまま使える表現(unsolved mystery/baffle/I’m intrigued./Surely not!など)にしました。
今回のテーマに引きつけて1つ挙げるなら、for starters(そもそも、まず第一に)です。
動画では、might not have been の文を切り出す直前に出てきます。
推量を並べる前の「前置き」として、会話でそのまま使える言い方です。
知らなかった表現を追加・編集して、自分専用のカードを作ってみてください。
知らなかった表現を追加・編集して、そのままAnkiに取り込めます。
| 表現 | 発音記号 | 意味 | 動画の例文 | シンプル例文 |
|---|
- PC・Android(AnkiDroid含む):「💻 PC・Android用」ボタンで
anki_import.txtをダウンロードし、Ankiのファイル → インポートから取り込む(区切り文字はTabを選択) - iPhone(AnkiMobile):「📱 iPhone用」ボタンで
anki_import.apkgをダウンロードし、AirDropやFilesアプリでiPhoneに送って、AnkiMobileの設定(歯車) → Import File から開く
まとめ:助動詞+have+過去分詞の12の顔を再確認しよう

さて、今回は「助動詞+have+過去分詞は、今の自分から過去を推し量る形」というテーマで、12の顔を見てきました。
- might have ― 起きたかもしれない。No one knows for sure のあとに説を並べる
- might not have ― 〜ではなかったかもしれない。not は助動詞の直後
- could have ― した可能性もある。「〜できたのに」とは結果を知っているかで分かれる
- must have ― したに違いない。根拠から出した結論
- can’t have ― したはずがない。must have の否定は mustn’t ではなく can’t
- may have ― だったのかもしれない。might・could と同じ可能性のグループ
- must + 原形 ― 今〜に違いない。have+過去分詞に変えれば過去の推量
- must be ― 過去にすると must have been
- How could that be? ― ありえないでしょ、という驚き
- probably ― たぶん。動詞はふつうの過去形のまま
- Maybe ― もしかすると。might と同じくらいの弱さ
- Surely not! ― まさか。can’t have と同じくらいの強さ
12と聞くと多く感じますが、やっていることは1つです。
助動詞で確信の強さを選び、have+過去分詞で対象を過去に置く。
確信の強さは、must have と can’t have の「確信」、might・could・may have の「可能性」の2グループだけ。
そして会話では、ほとんどの場合 must’ve・might’ve・could’ve と縮めて発音されます。
今日の12のうち、まずおすすめしたいのは④の must’ve と⑤の can’t’ve です。
この2つは、動画の中で6秒差で並んでいます。1セットで口に出せるようになると、「〜に違いない」と「〜のはずがない」を、訳を思い出さずに言い分けられるようになるからです。
もし今日の内容で「なるほど」と思った部分があれば、ぜひコメントで教えてください。
これで助動詞シリーズはひと区切りです。
次回からは、新しいパート「前置詞」に進む予定です。
さらに英語学習を進めたい方へ
発音が気になっている方へ
文法と同じくらい大事なのが、発音です。
「読めるのに、なぜか伝わらない。」
そんな経験、ありませんか?
実は、発音には明確なルールがあります。
ルールを知るだけで、ネイティブの英語がグッと聞き取りやすくなります。
話すときの自信も、ぜんぜん違ってきます。
発音の基礎からしっかり学びたい方は、こちらをどうぞ。
学習習慣がどうしても身につかない方へ
「やる気はあるのに、続かない。」
これ、意志の問題ではありません。
一人で学び続ける仕組みがないだけです。
私も独学時代、何度も挫折しました。
英語コーチングに出会ってから、学習が習慣として定着しました。
あなたに合った学習プランを一緒に作りましょう。
話す機会を探している方へ
文法を学んだら、次は実際に使ってみることが一番の近道です。
頭でわかっていても、口から出てこない。
そのもどかしさを解消するには、とにかく話す場数を踏むしかありません。
まずは量を確保できるところから始めるのが現実的です。
私は無料体験の7日間で、わざと不自然な英語を66回言って講師の反応を実測しました。
サービスを比べてから決めたい方は、こちらもどうぞ。
