オンライン英会話で伸びない原因と対策|症状別・次の一手の選び方
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オンライン英会話で伸びない原因は「サボり」でも「講師の質」でもない

オンライン英会話を1年以上続けている方なら、心当たりがありませんか。
サボっているわけではありません。
毎日ちゃんとレッスンを受けている。
- 「今日もレッスンを受けた。ちゃんと続いている」
- 「でも1年前の自分と何が変わったか、説明できない」
講師も感じがよくて、会話も弾む。
なのに、伸びている実感だけがないんです。
先に結論を書きます。
オンライン英会話で伸びない原因は、症状と手段のミスマッチです。
風邪薬を飲んでも、骨折は治りません。
英語もまったく同じです。
いま詰まっているのが「単語が出てこない」なのか、
それとも「通じるのに誰も直してくれない」なのか。
それによって、次に打つべき手はまったく変わります。
ところが多くの人は——というより、
かつての私は——症状を確かめないまま、手段だけを増やしていました。
レッスンの回数を増やす。
しまいにはサービスごと乗り換えて、DMM英会話からBest Teacherへ移りました。
講師にいたっては、予約の都合で毎回ちがう人です。
つまり私は、意識すらしないまま、毎日「講師ガチャ」を回し続けていたことになります。
話せる感覚は、確かに少しずつ出てきました。
それでもTOEICは、1年半のあいだ700点台から1ミリも動きませんでした。
いま振り返れば当たり前です。
当時の私の症状は「量が足りない」ではなく、「基礎が足りない」でした。
そこにレッスンの回数を足しても、足りないものは埋まらなかったんです。
これ、けっこう残酷な話だと思いませんか。
真面目に毎日続けている人ほど、この罠にはまります。
サボっている人なら「もっとやろう」で正解にたどり着けますが、
すでに毎日やっている人には、その処方箋が効きません。
だからこの記事では、「どのサービスがおすすめか」は書きません。
書くのは、あなたがいまどの症状で、次に何を1つだけ変えるべきかだけです。
まず、なぜ続けているのに伸びないのかを、7日間・66回の実測データで説明します。
そのうえで、症状別のチェックリストを置きます。
自分に当てはまる行から、そのまま次の記事へ進んでください。
読み終えるころには、次に変えるべきものが1つに絞れているはずです。
TOEIC300→910。2回の伸び悩み

先に、書いている人間の中身を出しておきます。
| 段階 | やっていたこと | TOEIC |
|---|---|---|
| はじまり | 外資系へ転職。コーチングスクールに半年 | 200〜300 |
| 毎日レッスン | DMM英会話を3年、Best Teacherを半年 | 700点台 |
| 壁 | 話せる感覚は出てきた。でも1年半、800点を越えられない | 700点台 |
| やり直し | 発音・文法・単語を一から。Camblyへ移る | 910 |
オンライン英会話歴は、合計で7年になります。
この表には、性質のまったく違う伸び悩みが2回入っています。
1回目は「基礎が足りない」。2回目は「言えるようになってしまった」でした。
1回目:毎日話しているのに、スコアが1年半動かない
700点を取ったあと、私は毎日オンライン英会話を受けていました。
これは効果がありました。
話したいことが、少しずつ話せる感覚が出てきたんです。
ただ、TOEICのスコアはまったくの別問題でした。
1年半、800点の壁を越えられませんでした。
理由は、いま思えばはっきりしています。
圧倒的に基礎が足りていなかったんです。
発音も、文法も、単語も。
話す場数をどれだけ積んでも、そこが入っていなければ埋まらない穴がありました。
だから私は、レッスンとは別に基礎を一からやり直しました。
そこでようやく800点の壁を越え、910まで伸びました。
同時に、話したいことも話せるようになっていました。
2回目:言えるようになった瞬間、学習が止まった
問題は、そのあとです。
言いたいことが言えるようになる。
これは本当にうれしい変化でした。
もう詰まらない。
会話も止まらない。
講師とも普通に話せる。
でも、そこで私は調べるのをやめてしまいました。
700点台のころは、毎日必死に調べていたんです。
「これは英語でどう言うんだろう」
「この文法で合っているんだろうか」
調べて、書き留めて、次のレッスンで使ってみる。
通じなければ、また調べ直す。
それを、言えるようになった瞬間にやめました。
だって、言えてしまうんですから。
わざわざ調べる理由が、なくなってしまったんです。
ここが分岐点でした。
その結果、何が起きたか。
- 間違いに気づけるのに、癖で直せない
- 発音が日本語のアクセントに寄っていく
- 同じ話を、同じ表現で、毎日している
3つとも、言えなかった時期には存在しなかった症状です。
言えなかったころは毎回調べていたので、表現が更新され続けていました。
言えるようになった瞬間、
手持ちの表現だけで会話が回るようになり、
そこで更新が止まったんです。
そして怖いのは、止まっていることに自分では気づけないことでした。
会話は成立している。
講師も褒めてくれる。
レッスンは今日も楽しい。
これは体感で言っているのではありません。
2026年に実際に計測したところ、
別々の講師と受けた2つのレッスンで、
ほぼ同一の自己紹介を話し、同じ場所で同じ間違いをしていました。
数年たっても、癖は1ミリも動いていなかったということです。
「言えるようになる」はゴールではなく、学習の中身をまるごと入れ替えるべきタイミングでした。
伸び悩みには種類がある。
そして種類が違えば、打つ手も違う。
これから書くのは、2回目の伸び悩みから抜けるために私が実際に試して、数えた結果です。
66回の実験結果|オンライン英会話では間違いを直してくれない?

「講師が直してくれない」
オンライン英会話について検索すると、必ず出てくる不満です。
私もずっとそう感じていました。
でも、本当にそうなのか。
それは講師の質の問題なのか、サービスの問題なのか。
感覚で語るのをやめて、数えてみることにしました。
結果は、66回中1回。指摘率1.5%でした。
わざと不自然な英語を、毎レッスン言ってみた
2026年8月、ネイティブキャンプの7日間無料体験を使って実験しました。
比較のため、私が普段使っているCamblyでも同じことをやっています。
用意したのは、文法は正しいけれど不自然な3つの文です。
① I’m sorry for my poor English.
② How do you think about ~?
③ Thank you for your kindness.
英語学習者なら、一度は言ったことがあるのではないでしょうか。
私も何年も使っていました。
3つとも文法上の誤りはありません。
会話としては、そのまま通じてしまいます。
でも、ネイティブはまず言わない言い方です。
これを毎レッスンに仕込んで、講師が指摘してくるかどうかだけを記録しました。
1文を言って、講師の反応を確認するまでを1トライ。
ネイティブキャンプ17人、Cambly 7人、あわせて24人の講師に繰り返しました。
【結果】指摘は66回中1回
| 仕込んだ文 | 結果 |
|---|---|
| ① I’m sorry for my poor English. | ×23 |
| ② How do you think about ~? | ×22・◎1 |
| ③ Thank you for your kindness. | ×20 |
指摘率:66トライ中 ◎1 = 1.5%
念のため書きますが、「0%」ではありません。
21人目の講師・57トライ目で、たった1回だけ直されました。
7日間、20人の講師が誰ひとり触れなかった「How do you think about ~?」を、
イギリス人の講師がチャットに「what do you think about ~?」と書き直して、
読み上げさせてくれたんです。
正直、レッスン中に声が出そうになりました。
探し続ければ、直してくれる講師は実在します。
ただ、探し当てるまでに20人かかったということでもあります。
そして重要なのは、これがサービス固有の問題ではなかったことです。
| ネイティブキャンプ | Cambly | |
|---|---|---|
| 講師数 | 17人 | 7人 |
| トライ数 | 46 | 20 |
| 指摘(◎) | 1 | 0 |
4年使っているCamblyでは、20トライで一度も直されませんでした。
国籍でも説明がつきませんでした。
フィリピン・セルビア・アルメニアの講師も、英・米・豪・加のネイティブ講師も、
結果はほぼ同じです。
「ネイティブに頼めば直る」も、
両サービスのネイティブ4人が全員スルーしたことで消えました。
「直してください」と頼んでも、指摘は37回中1回
ここまで読んで、こう思いませんでしたか。
「そもそも頼んでないからでは?」
私もそう思いました。
なので途中から条件を変えて、
毎レッスン冒頭に「小さなことでも直してください」と明示的に頼みました。
| 条件 | トライ | 指摘(◎) |
|---|---|---|
| 何も言わない | 27 | 0 |
| 講師から訂正の申し出があった | 2 | 0 |
| 「直して」と頼んだ | 37 | 1 |
黙っていれば、まず直されない。
頼めば、変わることがある。
ただし37回頼んで1回。
講師が無能ではない。むしろ生徒の成長を考えている
ここが、この章でいちばんお伝えしたいところです。
同じ7日間で、講師は「言えなかったこと」には全力で反応してくれました。
| こちらの状態 | 講師の反応 |
|---|---|
| 単語が出てこない | 詰まった瞬間に「Reimbursement」と教えてくれた |
| 文ごと崩れた | チャットに正しい形を丸ごと書き直してくれた(4箇所) |
| 明らかな文法ミス | 「She have」はその場で直り、末尾に総括までしてくれた |
| 通じるが、不自然 | 66回中1回 |
熱意の問題でもありませんでした。
自分から「間違いを直しましょうか?」と申し出てくれた講師も、
リンキングと強勢を自発的に講義してくれた講師も、
仕込んだ3文には一つも触れていません。
つまり、こういうことです。
講師は「言えなかった時」は助けてくれる。でも「言えてしまった時」は直さない。
そして中級者の弱点は、まるごと後者に集中しています。
直せないのではなく、直さないという判断でした
なぜ直さないのか。
1人だけ、その理由を本人の口から語った講師がいました。
「小さなことでも直してください」と頼んだ、その直後の返事です。
Sure. I will correct you. No problem. Not too much, I guess, but I’ll do my best to not overdo it, because sometimes I tend to do that.
いいですよ。直しますね。問題ありません。そんなにたくさんではないと思いますが、やりすぎないように気をつけます。たまにやりすぎちゃうことがあるので。
頼んだのに、講師のほうが自分で上限を設定したんです。
さらに続けて、こう言っていました。
A lot of people stress about, is the grammar correct? Is it the right word? Honestly, the most important thing is to just speak and just let it go.
多くの人が「文法は合ってるかな?」「この単語で合ってるかな?」と気にしてしまいます。でも正直、いちばん大事なのは、とにかく話して、そのまま流してしまうことです。
これは1人の講師の発言なので、「講師はみながこう考えている」とは書けません。
ただ、「直しすぎるのは良くない」という教育方針を持った講師が実在することは、
これではっきりしました。
しかも皮肉なことに、この講師が記録上いちばん多く(5件)直してくれた人でもあります。
つまり、直す力がないわけではないんです。
直せないのではなく、直さないという判断をしている。
だとしたら、講師を替え続けても意味がありません。
私が数年間、予約の都合で毎回ちがう講師を引き続けても何も変わらなかったのは、
運が悪かったからではなかったということです。
「講師ガチャ」を回し続けても、この症状からは抜けられません。
オンライン英会話の「AIスコア」も「自分の手応え」も当てにならない

前章を読んで、こう思われたかもしれません。
「講師が直してくれないなら、自分で判定すればいいのでは?」
まったくその通りです。
私もそう考えました。
そして同じ7日間で、その手段もほぼ全滅しました。
私の英語を判定してくれるはずだったものは、ほぼ全部あてになりませんでした。
公式AIテストは7日で発音が86→66
初日と最終日に、まったく同じAIスピーキングテストを受けました。
| 項目 | 初日 | 7日後 | 差 |
|---|---|---|---|
| 総合 | 71 | 80 | +9 |
| 語彙 | 60 | 92 | +32 |
| 文法 | 71 | 90 | +19 |
| 流暢さ | 68 | 70 | +2 |
| 発音 | 86 | 66 | −20 |
総合は71→80。
数字だけ見れば「7日で効果あり」と書きたくなります。
でも、書きません。
内訳がおかしいからです。
7日で語彙が32点、文法が19点上がることは、あり得ません。
しかも、いちばん練習したはずの流暢さが+2しか動いていない。
24レッスンも会話したのに、です。
これは学習の成果ではなく、測定のブレだと考えるほうが自然でした。
そして発音は、86から66へ。
同じ人間の発音が、7日で20点下がるでしょうか。
7日前の86が甘すぎたのか、そもそも測定が荒すぎるのか。
どちらにせよ、発音スコアは判断材料になりませんでした。
※初日のテストは、厳密には体験開始前ではありません。実際にはレッスンを4本受けたあとに受験しています。その条件でもこれだけ数字がブレた、という記録です。
「発音86点」の同じ時期に、cram schoolが5回連続で通じなかった
スコアが当てにならないとはっきり分かったのは、実際の会話でした。
「発音86点」をもらったのと同じ週です。
cram school(塾)という単語が、5レッスン続けて一度も正しく届きませんでした。
自動文字起こしに残っていたのは、こんな単語です。
- grammar school
- Kurama school
- crime school
毎回、違う単語に化けていました。
ここで私は、こう考えました。
「cram school という言い方がマイナーなのかもしれない」
「AIの文字起こしの精度が悪いだけかもしれない」
ところが、記録を並べたら一発で分かりました。
同じ単語を講師が口にすると、文字起こしは毎回きちんと cram school と認識するんです。
私が言うと化ける。
講師が言うと通る。
単語がマイナーなのでも、AIの精度が悪いのでもありませんでした。
単純に、私の cram の発音が届いていなかったんです。
そして、ここがこの事例の肝心なところです。
講師は文脈から意味を察して、正しい形で言い返してくれていました。
会話は普通に成立しています。
私も「今日も問題なく話せた」と思ってレッスンを終えていました。
でも5レッスンを通して、誰ひとり「いまの発音が違う」とは言いませんでした。
前章と、まったく同じ構造です。
通じてしまうから、誰も直さない。そして、気付けない
前章では「文法は正しいけれど不自然な英語」がそうでした。
この章で分かったのは、もう一段深い話です。
そもそも届いていない英語ですら、文脈で補われて会話は続いてしまう。
相手が察してくれるので、こちらは失敗したことにすら気づけません。
そして最後の望みだった発音スコアは、86点。
誰も教えてくれないうえに、スコアまで「問題ありません」と言ってくる。
この状態で、自分の課題に気づけるでしょうか。
私は5レッスン、まったく気づきませんでした。
では、どうすれば気づけたのか。
あとから振り返ると、答えは最初から手元にありました。
文字起こしです。
私の発話が grammar school に化けていた、あの記録そのものが答えでした。
やり方はシンプルです。
- レッスンの文字起こしを開いて、自分の発話で意味の通らない単語を探す
- 同じ単語を講師が言っている箇所と見比べる
- 講師側が正しく出ているなら、それは自分の発音が原因
- その単語が文字起こしに正しく出るまで、練習する
3番目が肝心です。
文字起こしのAIは万能ではないので、単純に精度が悪いだけの可能性もあります。
でも講師が言えば正しく出る単語が、自分が言うと化けるなら、原因はこちらにあります。
この比較さえすれば、切り分けられるんです。
そして何より、これは無料でできます。
講師に頼む必要も、追加のサービスも要りません。
cram school が cram school と表示されるまで練習する。それだけで、判定を人任せにしなくてよくなります。
私は7年間、この記録を一度も見ていませんでした。
自分の手応えも、実測と逆の結果に。
「ではスコアではなく、自分の感覚を信じよう」
これも駄目でした。
あるレッスンのあと、私は「訂正を気にしすぎて頭が真っ白になった」とメモしています。
完全に失敗した日、という感覚でした。
ところが録画で数え直すと、その日に話した総語数は1,708語。
それまでで一番たくさん話せていた日だったんです。
逆もありました。
気持ちよく話せて、手応えのあった日ほど、あとから数えると訂正はゼロ。
楽しかった=うまくいった、ではありませんでした。
唯一あてになったのは、「相手に届くかどうか」
7日間で、私の英語を判定してくれるはずだったものを並べます。
| 判定してくれるはずのもの | 実測 |
|---|---|
| 講師 | 66回中1回 |
| AIの文字起こし | 復習素材としては6通りに壊れる。でも自分の発音が届いたかは映る |
| 公式AIテスト | 7日で発音86→66 |
| 自分の手応え | 実測と逆に出る |
| 相手に通じたかどうか | これだけ機能した |
残ったのは、いちばん原始的な指標でした。
「相手に届いたかどうか」だけが、嘘をつきませんでした。
そしてそれは、2つの形で見ることができます。
1つは、講師が「え?」と聞き返してきた瞬間。
もう1つは、文字起こしに残った、化けた単語です。
スコアでもなく、褒め言葉でもなく、自分の手応えでもない。
自分の英語を判定できるのは、機械が採点した点数ではなく「届いたかどうか」だけでした。
次の章では、症状別のチェックリストを置きます。
そのとき「なんとなく伸びてない気がする」で答えないでください。
直近5回のレッスンで、実際に何が起きたかで答えてください。
【症状別】オンライン英会話で伸びない人が変えるべきこと

ここからが、この記事の本体です。
直近5回のレッスンを思い出してください。
そして、いちばん近い行を1つだけ選んでください。
| 症状 | 正体 | 次の一手 |
|---|---|---|
| ① 単語が出てこない。途中で詰まる | インプット不足 | レッスンより先に、基礎を入れる |
| ② 言いたいことは言えるが、回数が足りない | 練習量不足 | 回転率の高いサービスで場数を積む |
| ③ 通じるのに、いつも同じ表現。誰も直してくれない | 中級の壁 | 自分の英語を可視化する |
| ④ 何をやればいいか分からない。一人だと続かない | 習慣と設計の問題 | 設計と習慣化を人に任せる |
1つだけ、というのが大事です。
全部やろうとした結果が、私の1年半でした。
レッスンも増やして、サービスも乗り換えて、それでもスコアは動きませんでした。
症状に合っていない手段は、どれだけ足しても効きません。
症状①「単語が出てこない。途中で詰まる」
この段階でレッスンの回数を増やすのは、いちばん高くつきます。
理由はシンプルです。
手持ちの材料がないまま話す場に出ても、出せるものは増えないからです。
私自身がそうでした。
TOEIC700点を取ったあと、毎日オンライン英会話を受けていました。
話したいことが少しずつ話せる感覚は、確かにありました。
でもスコアは1年半、まったく動きませんでした。
圧倒的に基礎が足りていなかったんです。
発音も、文法も、単語も。
そこを一からやり直して、ようやく800点の壁を越えました。
この症状で変えるべきは、レッスンの本数ではなくレッスン外のインプットです。
ちなみに症状①と②の見分け方は簡単です。
レッスン中に詰まった箇所を、あとから調べてみてください。
「そもそも知らない単語だった」なら①。
「知っていたのに出てこなかった」なら②です。
前者は覚える作業が足りていません。
後者は使う回数が足りていません。
まず何をどれくらいやればいいかは、別記事にまとめてあります。
症状②「言いたいことは言えるが、回数が足りない」
この症状のときだけは、手段はシンプルです。
とにかく量です。
そして、この段階の人にとって、オンライン英会話は最高に効率のいい手段です。
3章で「講師は直してくれない」と延々と書きましたが、あれには続きがあります。
講師は「言えなかったこと」には、全力で反応してくれるんです。
同じ7日間で、実際にこんなことが起きています。
- 単語が出てこず詰まった瞬間、「Reimbursement」と教えてくれた
- 文ごと崩れたら、チャットに正しい形を丸ごと書き直してくれた(4箇所)
- 「She have」はその場で直り、レッスン末尾に「主語と動詞の一致」と総括までしてくれた
- Rの音を指摘され、最後の1分で Sorry / Actually / Very / Scary を練習させてもらえた
私が数えた「66回中1回」は、通じてしまった不自然な文に限った話です。
まだ言えないことが伸びしろの中心なら、講師はきっちり応えてくれます。
症状②の人にとっては、講師は最高の味方です。
そして量を積むなら、次に効くのは1回あたりの単価と、思い立ってから話し始めるまでの速さです。
7日間試したなかで、この領域が明確に強いサービスがありました。
自分がこの段階かどうかは、無料体験で判定できます。
症状③「通じるのに、いつも同じ表現。誰も直してくれない」
この記事を読んでいる方の多くは、ここだと思います。
そしてここだけは、サービスを乗り換えても解決しません。
66回中1回という数字が、それを示しています。
ネイティブキャンプでも、Camblyでも、フィリピン人講師でも、ネイティブ講師でも同じでした。
構造の問題だからです。
では、打つ手がないのか。
2つあります。
手その1:直してくれる講師を、最初の3分で見分ける
66回中1回とはいえ、何かしら明示的に直してくれた講師は24人中7人いました。
そしてこの7人には、はっきりした共通点があります。
| 「直してください」への反応 | 実際に直したか |
|---|---|
| 「Okay」「Sure」と返事だけ | 15人全員が何もしなかった |
| 「了解」と受け止めただけ | 1人/何もしなかった |
| 「メモを取ります」「字幕をオンにします」「最後にまとめます」とやり方を宣言 | 4人全員が直した |
決定的だったのは、同じ日・同じサービス・同じ国籍の2人の対比でした。
A先生は「発音も含みますか?」と依頼の範囲を聞き返しました。
そして「メモを取っておきます」と宣言し、レッスンの最後に発音練習をしてくれました。
D先生は「発音も含むのね、了解」と受け止めただけ。
30分間、何もしませんでした。
「了解した」と「体制を作った」は別物です。最初の3分で見分けられます。
これは今日から使えます。
ただし、見分けられるようになると、次の3つに気づきます。
1つめ。「話しやすい講師」と「直してくれる講師」は別人でした。
レッスン直後に「この講師とは合わなかった」「会話が弾まなかった」とメモした回があります。
ところが記録を数え直したら、その回が記録上いちばん多く(5件)直してもらった回でした。
逆に、会話がいちばん快適だった回は訂正ゼロ。
つまり、相性の良さと、直してくれるかどうかは無関係です。
気持ちよく話せた回ほど、実は何も直っていないかもしれません。
お気に入り登録は、楽しさではなく訂正の数でつけたほうがよさそうです。
2つめ。直してもらう回ほど、自分が話す量は減ります。
| その回の訂正 | 自分が話した割合 |
|---|---|
| ゼロ〜2件 | 54〜60% |
| 4〜5件(手厚い) | 34〜48% |
※5レッスン分の記録です。傾向であって、因果関係を示すものではありません。
講師が説明する時間が伸びるぶん、こちらの発話は減ります。
当たり前といえば当たり前ですが、これは重要です。
同じ1回で「直してもらう」と「たくさん話す」の両方は取れません。
だから「今日は直してもらう回」「今日は話す回」と、回ごとに目的を決めてください。
毎回両方を狙うと、どちらも中途半端になります。
3つめ。直してくれる7人も、直す領域がほとんど重なりませんでした。
発音を直す人。
文法を直す人。
不自然さを直す人。
それぞれ別人でした。
1人に任せて網羅されることは、ありませんでした。
つまり、講師探しは効きますが対症療法です。
手その2:直されるのを待つのをやめて、自分の英語を見る
根本の問題は、実はもっと単純なところにあります。
自分がどんな英語を話しているのか、自分で見たことがない。
これに尽きます。
正直に書きますが、私は3年間、レッスンの録画機能を持っていながら一度も見返しませんでした。
そして止まっていた時期は、まさにその3年間と重なります。
4章で「文字起こしを見れば自分の発音が分かった」と書きました。
あれと同じです。
判定してくれる人を探し続けるより、すでに残っている記録を見るほうが早いんです。
実際に録画を見返して、初めて数字で分かったことがあります。
- 別々の講師との2レッスンで、ほぼ同じ自己紹介を話していた
- 同じ場所で、同じ間違いをしていた
- 口癖の「so」が、12語に1回出ていた
どれも、レッスン中には1ミリも自覚がありませんでした。
7年やって、一度も指摘されたことがなかったからです。
症状③の正体は「講師が悪い」ではなく、「自分の英語が見えていない」です。
症状④「何をやればいいか分からない。一人だと続かない」
①〜③は「何を変えるか」の話でした。
④だけは、種類が違います。
やるべきことが分からない、あるいは分かっていても続かない。
この症状に対して、英語コーチングスクールという選択肢があります。
ここは誤解されやすいところなので、はっきり書きます。
コーチングスクールは「英語を教わる場所」というより、「学習を習慣化して、何をやるかを設計してもらう場所」です。
だから、向いているのはこういう方です。
- オンライン英会話以外に、学習の習慣がまったくない
- 自分の課題が何なのか、分からない
- どんな学習方法をとればいいのか、分からない
逆に言えば、すでに毎日机に向かう習慣があって、自分の課題も特定できている方には、あまり向きません。
実は私自身、これが効いた経験があります。
2019年、外資系に転職した直後です。
TOEICは200点台。
英語をやらなければいけないことだけは分かっていて、何をすればいいのかは本当に何ひとつ分かりませんでした。
単語なのか、文法なのか、リスニングなのか。
参考書を買っては、3日でやめる。
そんな状態でコーチングスクールに半年通いました。
結果、700点まで伸びました。
あのまま独学を続けていたら、たぶん今も200点台のままだったと思います。
何をやればいいか分からない段階では、自分で設計しようとするほど遠回りになります。
そしてもう1つ。
課題が分かっていても、一人では潰しきれないことがあります。
4章で書いた cram school の発音がまさにそれでした。
「これが自分の最重要課題だ」と特定できていて、毎日の最優先項目にも置いていました。
それでも5レッスン連続で通じないままです。
課題を見つけるスキルと、課題を潰しきるスキルは別物なんです。
一人で回しきれないのは、意志が弱いからではありません。
設計と習慣化が、そもそも別の技術だからです。
ただ、ここは正直に書いておきます。
私がコーチングを受けたのは2019年、TOEIC200点台のころの半年だけです。
いまの状態、つまり中級で課題も見えている段階で受けたことはありません。
だから「いま受けたらこう効く」とは書けません。
書けるのは、何をすればいいか分からない状態には、確かに効いたというところまでです。
各社の比較は別記事にまとめてあります。
オンライン英会話を乗り換える前に、1週間レッスンを記録する

ここまで読んで、サービスの乗り換えを考え始めた方もいると思います。
その前に、1つだけやってほしいことがあります。
まず1週間、レッスンを記録してください。
無料でできて、しかもいちばん効きます。
理由は2つあります。
理由1:記録しないと、自分がどの症状か分からない
5章のチェックリストを、感覚で選んではいけません。
4章で書いた通り、私の手応えは実測と逆に出ました。
「今日は最悪だった」と落ち込んだ日が、いちばん話せていた日でした。
スコアも当てになりませんでした。発音86点の裏で、単語1つが5回連続で通じていません。
自分の症状は、自分の感覚では特定できないんです。
でも記録があれば分かります。
- 詰まった箇所を後から調べて、知らない単語だったか/知っていたのに出なかったか → ①か②か
- 5レッスン分の文字起こしを並べて、同じ話・同じ表現を繰り返していないか → ③
- そもそも記録が3日で途切れる → ④
1週間分たまれば、それだけで自分の行が決まります。
理由2:記録しただけで、直ってしまうことがある
これは実験中に起きた、完全な予想外でした。
講師に一度も直されていないのに、勝手に直った表現があったんです。
| 自分の課題 | やったこと | 結果 |
|---|---|---|
| do bowling → go bowling | 記録して言語化した | 直った |
| reject my offer → turned me down | 記録して言語化した | 直った(2日連続) |
| kind of long story → kind of a long story | 記録して言語化した | 直った(初出から20日ぶり) |
| busy to 動詞 → busy studying | 4レッスン連続で記録した | 直った |
| At the end of the day(口癖) | 記録しただけ | 再発 |
| cram school の発音 | 記録+毎日の最重要項目に設定 | 直らなかった |
私は講師に「これを直してください」と言われたことが一度もありません。
ただ、自分で書いて、言葉にしただけです。
それでも直りました。
初めて記録してから20日後のレッスンで直っていたものもあります。
書いて言語化した時点で、脳が勝手に監視を始めるのかもしれません。
正直に、限界も書いておきます。
※追いかけたのは7件です。傾向としては強いのですが、断定できる数ではありません。また「SNSに書くとメモより効く」といった媒体の差は、データ上まったく言えませんでした。
そして何より、発音だけは直りませんでした。
cram school は、記録しても、毎日の最重要項目に置いても、5レッスン連続で通じないままです。
つまりこういう線引きです。
文法や語法は、記録して言語化するだけで直ることがある。発音は、それだけでは直らない。
この線引き自体、記録しなければ一生見えませんでした。
記録は、どのサービスを使っていてもできます
ここが大事なところです。
私が直した4件は、高機能な録画を見て直したわけではありません。
メモに書いただけです。
4章の文字起こしの比較も、無料でできます。
つまりこの記事で唯一、いま契約しているサービスを変えずに今日から始められるのが「記録」です。
サービスを乗り換えるのは、1週間記録して自分の症状が分かってからで遅くありません。
手作業が続かない方向けに、レッスンの文字起こしをAIに読ませる方法もまとめてあります。
まとめ|オンライン英会話で伸びないと感じたら、次はどこへ行くか
オンライン英会話で伸びなくなるのは、続け方が悪いからでも、講師の質が低いからでもありません。
いま抱えている症状と、使っている手段が噛み合っていないだけです。
そして噛み合っていない手段は、どれだけ足しても効きません。
私はそれを1年半かけて証明してしまいました。
- ① 単語が出てこない・詰まる
→ レッスンを増やす前に、発音・文法・単語の基礎を入れる(学習ロードマップ) - ② 言えるが、回数が足りない
→ 回転率の高いサービスで場数を積む。講師はこの段階の最高の味方(ネイティブキャンプ7日間の実験) - ③ 通じるのに、誰も直してくれない
→ 講師を替えるのではなく、自分の英語を可視化する(Cambly4年・録画の話) - ④ 何をやればいいか分からない・続かない
→ 設計と習慣化を人に任せる(コーチングスクール5社の比較)
そして、どの症状であっても最初にやることは同じです。
1週間、レッスンを記録すること。
これだけは、いま契約しているサービスを変えずに、今日から無料でできます。
7日間の実験で分かったことを、最後にもう一度だけ並べます。
- 講師が不自然な英語を直してくれたのは、66回中1回
- 公式AIテストの発音スコアは、7日で86→66
- 「最悪だった」と感じた日が、いちばん話せていた日
どれも、数えなければ一生気づけませんでした。
7年やって、私がようやく手にした物差しは1つだけです。
スコアでも、講師の褒め言葉でもなく、「相手に届いたかどうか」。
これだけは、嘘をつきませんでした。
自分の症状さえ分かれば、次の一手は迷いません。
まずは次の1回のレッスンから、記録を始めてみてください。
