英語イマージョン学習|Youtubeで英文法#25【関係代名詞】
- イマージョンで関係代名詞 who・which・that を理解する
- イマージョン学習で英文法を学ぶ前の確認事項
- 関係代名詞 who・which・that とは何か ― 名詞のうしろに掛ける説明のフック
- イマージョンで学ぶ【関係代名詞 who・which・that】12の顔
- 一人プレゼンを実施してみる
- ① the architects who ~、説明できますか?
- ② lights that are ~、説明できますか?
- ③ a detail that’s ~、説明できますか?
- ④ tile that Robin found、説明できますか?
- ⑤ the recipe that I make is ~、説明できますか?
- ⑥ the woman that I bought my house from、説明できますか?
- ⑦ the things I had ordered、説明できますか?
- ⑧ Lindsey Adelman, who’s ~、説明できますか?
- ⑨ my apartment, which I ~、説明できますか?
- ⑩ a fireplace, which is something you see、説明できますか?
- ⑪ , which I love.、説明できますか?
- ⑫ the brass that ~, which I love、説明できますか?
- 今日の表現をAnkiで復習しよう
- まとめ:関係代名詞 who・which・that の12の顔を再確認しよう
- さらに英語学習を進めたい方へ
イマージョンで関係代名詞 who・which・that を理解する

This was designed by the architects who did the house.
…he insisted on us realizing his rolling ladder, which I love.
「ここは、この家を手がけた建築家が設計しました」「…彼がどうしてもと言った、このはしご。大好きなんです」
グウィネス・パルトロウが、自宅のキッチンを案内しながら言ったセリフです。
1つ目は who、2つ目は , which。どちらも関係代名詞です。
学校では「人は who、モノは which、どちらにも that」と習いました。
でもその覚え方では、なぜ2つ目の which の前にだけコンマがあるのかを説明できません。
僕自身、TOEIC300点からのスタートでした。
オンライン英会話を7年続けて910点まで来ましたが、
関係代名詞は長いあいだ「2つの文を1つにつなぐもの」という説明で止まっていました。
でも生の英語を聞くようになって、はっきり分かったことがあります。
関係代名詞は、文をつなぐ道具ではなく、名詞のうしろに説明をぶら下げる「フック」だということです。
名詞を先に言って、うしろに説明をぶら下げる。人かモノか、コンマがあるかで選ぶ
読み終えるころには、who・which・that を「訳」ではなく「先行詞は人かモノか」「コンマはあるか」の2つで選べるようになっているはずです。
そしてこの動画を数えて見つけた、「コンマなしのモノは that、コンマ付きのモノは which」という会話の目安も持ち帰ってください。
イマージョン学習で英文法を学ぶ前の確認事項

動画紹介
今回教材にするのは、Architectural Digest の「Inside Gwyneth Paltrow’s Tranquil Family Home | Open Door」という動画です。
俳優のグウィネス・パルトロウが、ロサンゼルスに一から建てた自宅を、
玄関・ダイニング・キッチン・リビング・スパと順番に案内していく約13分の映像です。
建築家に頼んだ暖炉、友人と選んだ照明、息子の好きなレシピ、70年代っぽいソファ。
英語の先生でも YouTube の英語講師でもなく、自分の家と好きなものを、自分の言葉で紹介している人の英語です。
今回この動画を選んだのには理由があります。
関係代名詞がいちばん自然に、いちばん密に出てくるのは、人やモノを「これは〜なもので」と紹介する場面だからです。
実際この動画には、約13分で関係詞の用法が26個ほど(who 2・which 約10・that 約14)出てきます。
しかもこの動画は、自動生成ではない手動の英語字幕が付いているので、聞き取りの答え合わせにも使いやすいです。
今回も、いろいろな人の英語に触れられるように、別々の投稿者の動画の字幕を数えて比べ、この1本に決めました。
12枚のカードすべてを、動画に実際に出てくるセリフで組めました。
▼ 動画はこちら
時間がない方は、3:43〜4:40(キッチン)と11:57〜12:04(スパ)の2か所だけでも見てみてください。
学習の進め方
文法の知識を実際に使いこなすには、
その言葉が使われる場面や気持ちごと覚えるのが近道です。
だからこそ今回は、動画の生きたセリフを教材にして、「関係代名詞 who・which・that」の視点を見ていきます。
読み方は、目的に合わせて選んでみてください。
英語を楽しみながら勉強したい方は、このまま記事を読み進めてください。
動画のセリフをたどりながら、
「関係代名詞 who・which・that」の感覚を少しずつ自分のものにしていけます。
逆に、効率的に英文法だけを押さえたい方は、要点だけをまとめた別記事へどうぞ。
関係代名詞 who・which・that とは何か ― 名詞のうしろに掛ける説明のフック

ここまでのシリーズで見てきた形容詞や前置詞は、名詞に短い説明を添える道具でした。
a beautiful table(美しいテーブル)、tile from Portugal(ポルトガルのタイル)。
でも「ロビンが見つけてきたタイル」のように、説明が「主語+動詞」を持つ長さになると、形容詞1語では足りません。
そこで使うのが関係代名詞です。
名詞を先に言い切って、who・which・that をフックにして、うしろに説明をぶら下げる。
フックの選び方は、2つの物差しで決まります。
1つ目は先行詞が人かモノか。人なら who、モノなら that か which。
2つ目はコンマがあるか。コンマなしは「どれのことか」を絞り込む説明、コンマ付きは「ちなみに」の付け足し。
そしてフックのうしろが動詞なら主格、主語+動詞なら目的格(目的格は省略できる)。
今回の動画では、グウィネスがコンマなしのモノには必ず that、コンマ付きのモノには必ず which を使い分けていました。
- 主格(名詞 + who / that + 動詞):the architects who did the house/lights that are just so beautiful
- 目的格(名詞 + that + 主語 + 動詞):tile that Robin found/the things (that) I had ordered
- コンマ付きの付け足し(, who / , which):Lindsey Adelman, who’s ~/my apartment, which I don’t have anymore
- 目玉:the brass that we have as a theme…, which I love
このシリーズでは、ここまで24回に分けて、名詞のまわりと修飾、助動詞、前置詞を整理してきました。
- 限定詞編・代名詞編・形容詞編・副詞編:名詞の前につく語、代わりになる語、説明する語
- 比較編・否定編:目盛りを使う/打ち消す範囲を指し示す
- 助動詞編(can・may・will・must・would・could・have+過去分詞):動詞に話し手の気持ちをかぶせる
- 前置詞編(at・in・on/to・for・from/of・with・by/under・over・through・about):位置・方向・近さ・通り道を絵で表す
- 関係代名詞 who・which・that 編(この記事):名詞のうしろに説明をぶら下げる
この記事から、⑨WH修飾のパートに入ります。
前回の前置詞 under・over・through・about 編をまだ読んでいない方は、こちらからどうぞ。
イマージョンで学ぶ【関係代名詞 who・which・that】12の顔

ここからは、動画のセリフを使いながら、関係代名詞 who・which・that が持つ12の顔を1つずつ見ていきましょう。
最初の3つが主格、次の4つが目的格と省略、続く4つがコンマ付きの付け足し、最後の1つが1つの名詞に that と which が両方付く目玉です。
今回も12枚すべてが、動画に実際に出てくる例文です。
① 主格:名詞 + who / that + 動詞
- the architects who ~ ― 人のうしろに who で説明をぶら下げる
- lights that are ~ ― モノの説明は、会話ではまず that
- a detail that’s ~ ― 名詞のうしろの that’s は「それは」ではない
② 目的格:名詞 + that + 主語 + 動詞
- tile that Robin found ― that のうしろに「主語+動詞」、そして穴
- the recipe that I make is ~ ― 説明が主語の中に入ると、動詞が遠くなる
- the woman that I bought my house from ― 前置詞が文のうしろに取り残される
- the things I had ordered ― 目的格の that は消えてもいい
③ コンマ付き:, who / , which で付け足す
- Lindsey Adelman, who’s ~ ― コンマのうしろは「ちなみに」の付け足し
- my apartment, which I ~ ― which はコンマのうしろで本領を発揮する
- a fireplace, which is something you see ― 説明の中に、もう1つ説明をぶら下げる
- , which I love. ― which が指すのは、前の文まるごと
④ 1つの名詞に that と which
- the brass that ~, which I love ― 1つの名詞に「絞り込み」と「付け足し」を両方つける
以下のカードをタップすると、それぞれの視点を実際の例文つきで詳しく確認できます。
カードをタップすると詳しい説明が開きます
日本語は「家を手がけた建築家」と説明を名詞の前に置きますが、英語は「the architects who did the house」と、名詞を先に言ってから説明を足します。
フックの選び方は2つの物差しだけです。先行詞が人かモノか(人なら who、モノなら that / which)と、コンマがあるか(なければ絞り込み、あれば「ちなみに」の付け足し)。
この動画のグウィネスは、コンマなしのモノには必ず that、コンマ付きのモノには必ず which を使っています。12枚すべてが動画のセリフです。
日本語では「家を手がけた」→「建築家」と、説明を名詞の前に置きます。英語は逆です。まず the architects(建築家)と名詞を言い切ってから、who をフックにして、did the house(家を手がけた)という説明をうしろにぶら下げます。
このフックが関係代名詞です。説明される名詞(the architects)を先行詞と呼びます。先行詞が人なので、フックは who。
who のすぐうしろを見てください。主語がなく、いきなり did(動詞)が来ています。これは who 自身が「家を手がけた」の主語になっているからです。The architects did the house.(建築家が家を手がけた)の The architects を who に置き換えて、名詞のうしろにつないだ形。このように関係代名詞が主語の役をしているものを主格と呼びます。
- 人 → who(that も使える):the architects who did the house(3:48)
- モノ → that(which も使える):these amazing lights that are just so beautiful(5:36〜5:39)
- 人にも that:the woman that I bought my house from(7:15〜7:18)
※ 3つとも動画のセリフです。
who did / who teaches / who is。who を先行詞に戻して The architects did the house. と1文にできれば正解です。
- This is something that I learned from the woman that I bought my house from in Los Angeles…(7:15〜7:18)
- I’m friendly with Lindsey Adelman, who’s an amazing lighting designer…(8:15〜8:18)
先行詞がモノ(these amazing lights)になると、フックは that か which です。学校では「モノは which」と習うことが多いのですが、この動画のグウィネスは、コンマなしでモノを説明するとき、1回も which を使っていません。全部 that です。
会話では、コンマなしのモノの説明は that がふつうです。which はこのあとのセクション③で見る、コンマ付きの「付け足し」でたくさん出てきます。
もう1つ注目してほしいのが are です。that 自体には単数・複数の区別がありませんが、うしろの動詞は先行詞に合わせます。lights(複数)だから that are。6:51 の plates that have も、plates が複数だから has ではなく have です。
- these amazing lights that are just so beautiful(5:36〜5:39)
- if you get plates that have a beautiful pattern(6:47〜6:51)
- the things that are sort of systemic to the house(1:03〜1:06)
- just a detail that’s(= that is)classic and traditional(1:00)
※ 4つとも動画のセリフです。
that are / that have なら複数、that is / that’s / that has なら単数です。
- And I think it just, if you get plates that have a beautiful pattern, you wanna see them.(6:47〜6:51)
- I really like the mix of having the things that are sort of systemic to the house.(1:03〜1:06)
that’s と聞くと、That’s nice.(それはいいね)の「それは」を思い浮かべませんか。でもこの文の that’s は、関係代名詞の that + is の短縮です。a detail that is classic and traditional(クラシックで伝統的なディテール)。
見分けるポイントは直前に名詞があるかどうかです。a detail という名詞のすぐうしろにある that’s は、その名詞を説明するフック。一方、2:33 の That’s what I love about it のように文の頭にある That’s は、「それは」の指示語です。
会話では関係代名詞の that is も that’s と縮むので、耳で聞くと指示語とまったく同じ音になります。聞き取りで迷ったら、that’s の前に名詞があったかどうかを思い出してください。
a detail that’s classic(クラシックなディテール)/That’s what I love(それが私の好きなところ)。
- That’s what I love about it, is the pearls.(2:33)← 文頭の That’s=指示語
- I would say that’s his favorite.(6:27)← 主語の that=指示語
セクション①と比べてください。今度は that のうしろに主語の Robin と動詞の found が来ています。
found(見つけた)は、本来なら「何を見つけたか」がうしろに必要な動詞です。ところがこの文では、found のうしろで文が終わっています。その空いた穴に入るのが、先行詞の tileです。Robin found the tile.(ロビンがそのタイルを見つけた)の the tile を前に出して、that でつないだ形です。
このように関係代名詞が目的語の役をしているものを目的格と呼びます。主格(①)はthat + 動詞、目的格(②)はthat + 主語 + 動詞 + 穴。that のうしろに主語がいるかどうかで見分けます。
- tile that Robin found _(4:37)= Robin found the tile
- some elements from the kitchen that they had done _ for us there(4:11〜4:14)
- all the details that they had done _(11:36〜11:37)
※ 3つとも動画のセリフです。_ が先行詞の入る穴です。
その欠けた場所に先行詞を戻すと、ふつうの文になります。
- So I wanted to pull in some elements from the kitchen that they had done for us there…(4:11〜4:14)
- And I love all the details that they had done and the color.(11:36〜11:37)
この文は、聞いていると I make is と動詞が2つ続いたように聞こえます。英語を読み慣れていないと、ここで迷子になります。
カッコでくくってみてください。[My son’s favorite recipe that I make] is turkey meatballs.that I make(私が作る)は、先行詞の recipe にぶら下がった説明です。その説明を言い終えたところで、文全体の本当の動詞 is がやっと出てきます。
関係代名詞の説明は、文のどこにある名詞にもぶら下げられます。主語の名詞にぶら下げると、主語が長くなって、本当の動詞がうしろに押し出される。英語の長い文の多くは、この形でできています。
説明をカッコでくくると、残った動詞が文全体の動詞です。
- I think her favorite is either this lemon Parmesan pasta that I make her or a spicy marinara.(6:32〜6:35)
この1文には that が2回出てきます。1つ目は something that I learned(私が学んだこと)。カード④と同じ目的格です。
2つ目が今回の主役、the woman that I bought my house from。うしろを見ると、from で終わっていて、from の「誰から」が欠けています。I bought my house from the woman.(その女性から家を買った)の the woman を前に出したので、前置詞の from だけが、うしろに取り残されたわけです。
教科書では the woman from whom I bought my house という形も習いますが、これはかなり硬い書き言葉です。会話では、前置詞はうしろに残すのがふつう。そして先行詞が人でも、グウィネスは who ではなく that を使っています。
- the woman that I bought my house from(7:15〜7:18)
- the house (that) I live in(私が住んでいる家)
- the people (that) I work with(一緒に働いている人たち)
※ ルール中の下2つは、この動画に登場しない参考例です。
bought my house from(誰から?)→ the woman。戻せたら、その前置詞は取り残されたものです。
- This is something that I learned…(7:15)← 1つ目の that(目的格)
- And there were certain elements that I really knew that I wanted.(7:53〜7:55)
この文には、関係代名詞が見当たりません。the things のすぐうしろに、いきなり I had ordered(私が注文していた)が続いています。
これは、目的格の that が省略された形です。the things (that) I had ordered。ordered のうしろに「何を」の穴があるので、カード④と同じ目的格だと分かります。目的格の that は、会話ではむしろ省略するほうがふつうです。
一方、主格の that は省略できません。these amazing lights that are just so beautiful から that を抜くと、these amazing lights are just so beautiful(照明がとてもきれいだ)という別の文になってしまうからです。名詞のうしろに主語+動詞がいきなり来たら、間に that が隠れている、と覚えておいてください。
the things I had ordered / the original swing we lost / something you see。どれも that を入れて読むと、うしろから名詞を説明しているのが分かります。
- I had this swing in a different house, and the original swing we lost in the fire…(7:57〜7:59)
- …which is something you see a lot in Europe in an entryway…(0:49)
カード①の the architects who did the house と比べてください。今度は who の前にコンマがあります。
カード①の who は、どの建築家なのかを絞り込む説明でした。「家を手がけた建築家」と言わないと、どの建築家か分かりません。でも Lindsey Adelman は名前なので、もう1人に決まっています。うしろの説明は絞り込みではなく、「ちなみにこういう人でね」という付け足しです。この付け足しのときにコンマを打つのがルールです。
話し言葉では、コンマはちょっとした間(ポーズ)として聞こえます。グウィネスもこのあと as I’m sure you know(ご存じでしょうけど)と続けていて、本筋からちょっと脇にそれた補足だと分かります。そして、コンマ付きの付け足しには that は使えません。人なら who、モノなら which です。
- the architects who did the house(3:48)= どの建築家かを絞る
- Lindsey Adelman, who‘s an amazing lighting designer(8:18)= ちなみに〜な人
- 名前・1つしかないもの(my apartment など)のうしろは、ほぼコンマ付き
- コンマ付きに that は使えない(人=who、モノ=which)
※ 上2つは動画のセリフです。
名前・my + 名詞・the + 世界に1つのもの。コンマを外しても先行詞が誰(何)か分かるなら、その説明は付け足しです。
- This was designed by the architects who did the house, Roman and Williams.(3:48〜3:51)← コンマなし
my apartment in New York City も、もう1つに決まっています。だから説明はコンマ付きの付け足し。モノなので which です。
which のうしろは I don’t have _ anymore と、have の「何を」が欠けています。カード④と同じ目的格です。ただし、コンマ付きの目的格は省略できません。my apartment, I don’t have anymore では、文がつながらなくなるからです。
そして、この動画を数えて分かったことがあります。グウィネスの which は、全部コンマ付きです。a fireplace, which / this chandelier, which / my apartment, which / his rolling ladder, which / Seedlip cocktails, which ……。逆に、コンマなしでモノを説明するときは、全部 that でした(カード②)。会話の目安は「コンマなしのモノは that、コンマ付きのモノは which」です。
- a fireplace, which is something you see a lot in Europe(0:49)
- my apartment in New York City, which I don’t have anymore(3:59)
- his rolling ladder, which I love(7:06)
- Seedlip cocktails, which is like mocktail or sparkling water(9:55)
- something almost like 70s about that, which I love(10:25)
※ 5つとも動画のセリフです。
書き言葉ではコンマなしの which も使われますが、迷ったらこの分け方で間違いはありません。
- And then Steven, the architect, he insisted on us realizing his rolling ladder, which I love.(7:00〜7:06)
- So I’m having mostly Seedlip cocktails, which is like mocktail or sparkling water.(9:51〜9:55)
この文には、説明が2段重ねになっています。
1段目は a fireplace, which is something。暖炉に「ちなみにそれは、あるものでね」とコンマ付きで付け足しています。2段目は、その something にぶら下がった you see a lot in Europe(ヨーロッパでよく見る)。カード⑦と同じ、that が省略された目的格です。
つまり 名詞 → フック → 名詞 → フック と、説明に説明を鎖のようにつないでいます。英語は名詞のうしろに、いくらでも説明を継ぎ足せる言語です。
長い文を聞くときは、うしろから訳し上げずに、前から順に受け取ってください。「暖炉、それはあるもの、ヨーロッパの玄関でよく見る」。英語を話す人も、この順番で頭に入れています。
something や a thing のような軽い名詞のうしろには、たいてい次の説明がぶら下がっています。
- We also put the fireplace in, which is such a luxury to be able to have a wood-burning fireplace in your kitchen.(4:46〜4:50)
この which の前にある名詞は that(そのソファ)ですが、「そのソファが大好き」と言いたいわけではありません。which が指しているのは、「どこか70年代っぽさがある」という前の文の内容まるごとです。
コンマ付きの which は、名詞だけでなく、前の文全体を受けられます。日本語なら「そこが好き」「それがいい」の「そこ・それ」に当たります。この使い方は that にはできません。
そして , which I love は、グウィネスの口ぐせです。この動画で3回出てきます(7:06 のはしご、10:25 のソファ、12:02 の真鍮)。何かを説明したあとに「, which I love.」と足すだけで、自分の気持ちを添えられる。すぐに会話で使える形です。
「〜で、そこが好き」「〜で、それが助かる」と訳せたら、文全体を受けた which です。
- …he insisted on us realizing his rolling ladder, which I love.(7:02〜7:06)
- …kind of running throughout the house, which I love,(12:02)
この記事の目玉です。スパの設備を見せながら、グウィネスは1つの名詞 the unlacquered brass(無塗装の真鍮)に、説明を2つぶら下げています。
1つ目は that we have as a theme(家のテーマにしている)。コンマなしの that で、「どの真鍮か」を絞り込んでいます。2つ目は , which I love(それが大好き)。コンマ付きの which で、自分の気持ちを付け足しています。
つまりこの1文に、この記事の物差しが2本とも入っています。コンマなし+that で絞り込み、コンマ付き+which で付け足し。しかもこのあと which gives…, it gives everything such a great hand と、もう1回 which で付け足しを始めています。名詞を言って、フックを掛けて、さらにフックを掛ける。関係代名詞は、話しながら説明をどんどん足していくための道具なんです。
人 → who(that も可)/モノ・コンマなし → that/モノ・コンマ付き → which。
- …what would be the few things that are just so special and that you could use when you’re much older.(11:09〜11:16)
一人プレゼンを実施してみる

まずは何も見ずに例文を自分で作って説明してみて、
うまく言えなかった項目だけ解説例を確認する、
という使い方がおすすめです。
12問あるので、1日に全部やろうとしなくて構いません。
説明するときは、必ず「先行詞はどれか」「フックのうしろは動詞か、主語+動詞か」「コンマはあるか」を最初に言ってから理由を話してみてください。
図解の色分け(先行詞=青、フック=オレンジ、説明=緑/紫)が、そのままヒントになっています。
まずは 主格=名詞 + who / that + 動詞 の3問です。
① the architects who ~、説明できますか?

例文:
This was designed by the architects who did the house, Roman and Williams.
ここは、この家を手がけた建築家、ローマン・アンド・ウィリアムズが設計しました。
要点:
- 英語は名詞を先に言い、説明はうしろにぶら下げる
- フックが関係代名詞、説明される名詞が先行詞
- who の直後に動詞=who が主語(主格)
解説例:
日本語では「家を手がけた建築家」と、説明を名詞の前に置きます。
英語は逆で、まず the architects と名詞を言い切ってから、who をフックにして did the house をうしろにぶら下げます。
このフックが関係代名詞で、説明される名詞を先行詞と呼びます。先行詞が人なので who です。
who のすぐうしろに主語がなく、いきなり動詞の did が来ています。
who 自身が「家を手がけた」の主語になっているので、これを主格と呼びます。
② lights that are ~、説明できますか?

例文:
And then Bridget found these amazing lights that are just so beautiful.
それからブリジットが、本当にきれいなこの照明を見つけてくれたんです。
要点:
- モノの説明は that か which
- この動画では、コンマなしのモノは全部 that
- that のうしろの動詞は先行詞に合わせる
解説例:
先行詞がモノになると、フックは that か which です。
学校では「モノは which」と習いがちですが、この動画のグウィネスは、コンマなしのモノの説明に一度も which を使っていません。全部 that です。
会話では、コンマなしのモノの説明は that がふつうなんです。
それから、that のうしろの動詞は先行詞に合わせます。
lights が複数だから that are、plates が複数だから that have になります。
③ a detail that’s ~、説明できますか?

例文:
my time living in London, and just a detail that’s classic and traditional.
(このタイルは)ロンドンで暮らした日々と、クラシックで伝統的なディテールを思い出させてくれます。
要点:
- 名詞のうしろの that’s は that is の短縮
- 直前に名詞があれば関係代名詞、文頭なら指示語
- 耳では同じ音なので、前の名詞で判断する
解説例:
that’s と聞くと、That’s nice. の「それは」を思い浮かべがちです。
でもこの文の that’s は、関係代名詞の that と is がくっついた形で、a detail that is classic and traditional という意味です。
見分けるポイントは、直前に名詞があるかどうかです。
a detail のすぐうしろにある that’s は名詞を説明するフック、文の頭にある That’s は「それは」の指示語です。
耳で聞くとまったく同じ音なので、聞き取りでは前に名詞があったかを思い出してください。
次は 目的格=名詞 + that + 主語 + 動詞 の4問です。
①〜③と比べて、that のうしろに主語がいるかどうか、どこに「穴」があるかを意識して説明してみてください。
④ tile that Robin found、説明できますか?

例文:
It’s reclaimed tile that Robin from Roman and Williams found.
ローマン・アンド・ウィリアムズのロビンが見つけてきた、再生タイルなんです。
要点:
- that のうしろに主語+動詞が来る
- 動詞の「何を」が欠けた穴に先行詞が入る=目的格
- 主格は that+動詞、目的格は that+主語+動詞
解説例:
今度は that のうしろに、主語の Robin と動詞の found が来ています。
found は本来「何を見つけたか」が必要な動詞ですが、ここでは found のうしろで文が終わっています。
その空いた穴に入るのが、先行詞の tile です。Robin found the tile の the tile を前に出して、that でつないだ形です。
これを目的格と呼びます。
主格は that のあとにすぐ動詞、目的格は that のあとに主語と動詞。主語がいるかどうかで見分けます。
⑤ the recipe that I make is ~、説明できますか?

例文:
My son’s favorite recipe that I make is turkey meatballs or turkey ragu.
私が作る料理で息子のいちばんのお気に入りは、ターキーのミートボールか、ターキーのラグーです。
要点:
- I make is と動詞が2つ続いたように聞こえる
- [recipe that I make] をカッコでくくる
- 主語にぶら下げると、本当の動詞が遠くなる
解説例:
この文は、聞いていると I make is と動詞が2つ続いたように聞こえます。
カッコでくくると、My son’s favorite recipe that I make までが長い主語です。
that I make は、先行詞の recipe にぶら下がった説明です。
その説明を言い終えたところで、文全体の本当の動詞 is が出てきます。
主語の名詞に説明をぶら下げると、主語が長くなって、本当の動詞がうしろに押し出されるんです。
⑥ the woman that I bought my house from、説明できますか?

例文:
This is something that I learned from the woman that I bought my house from in Los Angeles, Windsor Smith, another designer.
これは、ロサンゼルスで家を買ったときの売り主、デザイナーのウィンザー・スミスから学んだことなんです。
要点:
- 1文に that が2回。どちらも目的格
- from のうしろが欠けている=前置詞の取り残し
- from whom は硬い書き言葉。会話は前置詞をうしろに残す
解説例:
この1文には that が2回出てきます。1つ目の something that I learned は、さっきと同じ目的格です。
2つ目の the woman that I bought my house from は、from で終わっていて、「誰から」が欠けています。
I bought my house from the woman の the woman を前に出したので、from だけがうしろに取り残されたわけです。
教科書の from whom はかなり硬い言い方で、会話では前置詞をうしろに残すのがふつうです。
それから、先行詞が人でも、ここでは who ではなく that を使っています。
⑦ the things I had ordered、説明できますか?

例文:
But some of the things I had ordered before we started, like this beautiful table.
でも、着工前に注文していたものもいくつかあって、たとえばこの美しいテーブルがそうです。
要点:
- the things のうしろに、いきなり I had ordered
- 目的格の that は省略できる。会話ではむしろふつう
- 主格の that は省略できない
解説例:
この文には関係代名詞が見当たりません。the things のすぐうしろに、いきなり I had ordered が続いています。
これは目的格の that が省略された形で、会話ではむしろ省略するほうがふつうです。
ordered のうしろに「何を」の穴があるので、目的格だと分かります。
一方、主格の that は省略できません。抜くと別の文になってしまうからです。
名詞のうしろに主語と動詞がいきなり来たら、間に that が隠れていると考えてください。
続いて コンマ付きの付け足し の4問です。
なぜコンマが付くのか(先行詞はもう1つに決まっているか)を最初に言ってみてください。
⑧ Lindsey Adelman, who’s ~、説明できますか?

例文:
I’m friendly with Lindsey Adelman, who’s an amazing lighting designer as I’m sure you know,
リンジー・アデルマンと仲がいいんです。ご存じのとおり、すばらしい照明デザイナーなんですけど、
要点:
- コンマなしの who は絞り込み、コンマ付きは付け足し
- 名前はもう1人に決まっているのでコンマ付き
- コンマ付きに that は使えない
解説例:
カード①の the architects who did the house と比べると、今度は who の前にコンマがあります。
カード①の who は、どの建築家なのかを絞り込む説明でした。
でも Lindsey Adelman は名前なので、もう1人に決まっています。だからうしろは「ちなみにこういう人で」という付け足しで、コンマを打ちます。
話し言葉では、コンマはちょっとした間として聞こえます。
そして、コンマ付きの付け足しには that は使えません。人なら who、モノなら which です。
⑨ my apartment, which I ~、説明できますか?

例文:
and they had done my apartment in New York City, which I don’t have anymore.
ニューヨークの私のアパートも手がけてくれたんです。もう手放してしまいましたけど。
要点:
- my apartment は1つに決まっている=コンマ付き
- which のうしろに穴=目的格。コンマ付きなら省略できない
- この動画の which は全部コンマ付き
解説例:
my apartment in New York City も、もう1つに決まっているので、説明はコンマ付きの付け足しです。モノなので which です。
which のうしろは I don’t have anymore で、have の「何を」が欠けた目的格です。
ただし、コンマ付きの目的格は省略できません。
そしてこの動画を数えると、グウィネスの which は全部コンマ付きでした。コンマなしのモノは全部 that です。
会話の目安は、コンマなしのモノは that、コンマ付きのモノは which です。
⑩ a fireplace, which is something you see、説明できますか?

例文:
And so, with the architects, we conceived of having a fireplace, which is something you see a lot in Europe in an entryway,
それで建築家と一緒に、暖炉を置くことを考えたんです。ヨーロッパでは玄関によくあるものなんですよ。
要点:
- a fireplace, which is something で1段目の付け足し
- something (that) you see a lot で2段目の説明
- 長い説明は前から順に受け取る
解説例:
この文では、説明が2段重ねになっています。
1段目は a fireplace, which is something で、暖炉に「ちなみにそれは、あるものでね」とコンマ付きで付け足しています。
2段目は something にぶら下がった you see a lot in Europe で、that が省略された目的格です。
名詞、フック、名詞、フックと、説明に説明を鎖のようにつないでいるんです。
長い文は、うしろから訳し上げずに、前から順に受け取ってください。
⑪ , which I love.、説明できますか?

例文:
There’s something almost like 70s about that, which I love.
どこか70年代っぽさがあって、そこが大好きなんです。
要点:
- which が指すのは「70年代っぽさがある」こと全体
- コンマ付きの which は前の文まるごとを受けられる
- , which I love はこの動画で3回
解説例:
この which の前にある名詞は that ですが、「それが大好き」と言いたいわけではありません。
which が指しているのは、どこか70年代っぽさがあるという、前の文の内容まるごとです。
コンマ付きの which は、名詞だけでなく前の文全体を受けられます。日本語の「そこが好き」の「そこ」です。
そして , which I love はグウィネスの口ぐせで、この動画で3回出てきます。
何かを説明したあとに , which I love と足すだけで、自分の気持ちを添えられます。
最後は、この記事の目玉です。
1つの名詞に that と which が両方付いている理由を説明してみてください。
⑫ the brass that ~, which I love、説明できますか?

例文:
It’s like this kind of industrial design and the unlacquered brass that we have as a theme kind of running throughout the house, which I love,
インダストリアルなデザインで、家じゅうのテーマにしている無塗装の真鍮が使われていて、そこが大好きなんです。
要点:
- 1つの名詞に説明が2つぶら下がっている
- that we have as a theme=絞り込み
- , which I love=付け足し
解説例:
これがこの記事の目玉です。
グウィネスは、the unlacquered brass という1つの名詞に、説明を2つぶら下げています。
1つ目の that we have as a theme は、どの真鍮かを絞り込む説明。2つ目の , which I love は、自分の気持ちの付け足しです。
コンマなしの that で絞り込み、コンマ付きの which で付け足し。この記事の物差しが2本とも1文に入っています。
関係代名詞は、話しながら説明をどんどん足していくための道具なんです。
一人で言えた例文は、相手がいると急に出てこなくなります。
文法が身につくのは、通じた/通じなかったを自分の耳で確かめた瞬間です。
とくに関係代名詞は、自分の家・好きなもの・知り合いを紹介するときにいちばん出番が多いのに、とっさに出てこない文法です。
まずは量をこなせる環境で、自分の部屋や好きなお店を、今日の12文を借りて紹介してみてください。最後に「, which I love.」を足すのも忘れずに。
今日の表現をAnkiで復習しよう

記事に出てきた動画の表現を、そのままAnkiに取り込めるようにまとめました。
今回は新しい動画なので、12表現すべて新規です。
テーマは「自分の家や好きなものを紹介するための12表現」です。
from the ground up(一から)から Pinch me.(夢みたい)まで、動画の順番どおりに並べてあります。
今回のテーマに引きつけて1つ挙げるなら、, which I love. です。
カード⑪で見たとおり、何かを説明したあとに足すだけで「そこが好きなんです」と気持ちを添えられる、グウィネスの口ぐせです。
知らなかった表現を追加・編集して、自分専用のカードを作ってみてください。
知らなかった表現を追加・編集して、そのままAnkiに取り込めます。
| 表現 | 発音記号 | 意味 | 動画の例文 | シンプル例文 |
|---|
- PC・Android(AnkiDroid含む):「💻 PC・Android用」ボタンで
anki_import.txtをダウンロードし、Ankiのファイル → インポートから取り込む(区切り文字はTabを選択) - iPhone(AnkiMobile):「📱 iPhone用」ボタンで
anki_import.apkgをダウンロードし、AirDropやFilesアプリでiPhoneに送って、AnkiMobileの設定(歯車) → Import File から開く
まとめ:関係代名詞 who・which・that の12の顔を再確認しよう

さて、今回は「関係代名詞 who・which・that は、名詞のうしろに説明をぶら下げるフック」というテーマで、12の顔を見てきました。
- the architects who ~ ― 名詞を先に言い、who のうしろに動詞が来たら主格
- lights that are ~ ― コンマなしのモノは that。動詞は先行詞に合わせる
- a detail that’s ~ ― 名詞+that’s は関係代名詞、文頭の That’s は指示語
- tile that Robin found ― that + 主語 + 動詞 + 穴 は目的格
- the recipe that I make is ~ ― 説明をカッコでくくると本当の動詞が見える
- the woman that I bought my house from ― 会話では前置詞をうしろに残す
- the things I had ordered ― 名詞+主語+動詞の間には that が隠れている
- Lindsey Adelman, who’s ~ ― もう1つに決まっていればコンマ付き。that は使えない
- my apartment, which I ~ ― この動画の which は全部コンマ付き
- a fireplace, which is something you see ― 説明に説明をつないで、前から読む
- , which I love. ― コンマ付きの which は前の文まるごとを受けられる
- the brass that ~, which I love ― that で絞り込み、which で付け足し
12と聞くと多く感じますが、使っている物差しは「先行詞は人かモノか」「コンマはあるか」の2本だけです。
人なら who、コンマなしのモノなら that、コンマ付きのモノなら which。
そしてフックのうしろが動詞なら主格、主語+動詞なら目的格で、目的格の that は省略できます。
今日の12のうち、まずおすすめしたいのは⑪の , which I love. です。
次に好きなお店や持ち物を英語で紹介するとき、説明を言い終えたところで「, which I love.」と足してみてください。名詞のうしろに気持ちをぶら下げる感覚が、自分の口の動きとして残ります。関係代名詞が「文をつなぐ文法」から「説明を足す道具」に変わります。
もし今日の内容で「なるほど」と思った部分があれば、ぜひコメントで教えてください。
次回は⑨WH修飾の2回目、関係副詞の when・where・why・how を扱う予定です。
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