英語イマージョン学習|Youtubeで英文法#31【分詞構文】
- イマージョンで分詞構文を理解する
- イマージョン学習で英文法を学ぶ前の確認事項
- 分詞構文とは何か ― -ing のかたまりで文に情報を足す
- イマージョンで学ぶ【分詞構文】12の顔
- 一人プレゼンを実施してみる
- ① …, sacking it、説明できますか?
- ② …, slamming the gates、説明できますか?
- ③ …, shouting prayers、説明できますか?
- ④ …, accepting Alfred’s gifts、説明できますか?
- ⑤ Tiring of this,、説明できますか?
- ⑥ …, driven from、説明できますか?
- ⑦ …, cowed and reformed、説明できますか?
- ⑧ …, cut down as they fled、説明できますか?
- ⑨ Being under siege …、説明できますか?
- ⑩ With his life … rededicated、説明できますか?
- ⑪ The Treaty …, laying out、説明できますか?
- ⑫ tied down, repressing …, unable to、説明できますか?
- 今日の表現をAnkiで復習しよう
- まとめ:分詞構文の12の顔を再確認しよう
- さらに英語学習を進めたい方へ
イマージョンで分詞構文を理解する

Tiring of this, Alfred offered to negotiate.
Being under siege for well over a year will start to wear anybody out.
「うんざりして、アルフレッドは交渉を申し出た」「1年以上も包囲されていれば、誰だってくたびれてくる」
ヴァイキングとイングランドの王の駆け引きを語る、歴史アニメのナレーションです。
どちらも文の頭が -ing で始まっています。でも、働きはまったく違います。
学校では「分詞構文は、接続詞と主語を省いて -ing にしたもの。時・理由・条件・譲歩・付帯状況の5つの意味がある」と習いました。
でもその説明だけでは、なぜ1つ目は分詞構文で、2つ目はそうではないのかも、5つの意味のどれなのかをどう決めるのかも、すっきりとは説明できません。
僕自身、TOEIC300点からのスタートでした。
オンライン英会話を7年続けて910点まで来ましたが、
この形は長いあいだ「受験英語の書きかえ問題」で止まっていました。
でも生の英語を聞くようになって、はっきり分かったことがあります。
分詞構文は、主語+動詞の短い文に、-ing のかたまりで「そのときの動き・様子」をカンマで足していく形。意味は5つを暗記するのではなく、場面が決めるということです。
分詞構文は「主語+動詞」の文に、カンマで -ing(または過去分詞)のかたまりを足す形。-ing の主語は文の主語と同じ
読み終えるころには、I walked home, listening to music. のように、出来事と様子を1文でつなげて話せるようになっているはずです。
イマージョン学習で英文法を学ぶ前の確認事項

動画紹介
今回教材にするのは、Extra History の「The Danelaw – Alfred vs. Guthrum」という動画です。
865年、ブリテン島に上陸したデーン人(ヴァイキング)の王グスルムと、最後に残ったイングランドの王国ウェセックスの若き王アルフレッドの、だまし合いと駆け引きの物語です。
アニメーションに合わせて、ナレーターが物語を語っていきます。セリフ回しもユーモアたっぷりです。
約11分。英語学習のために作られた動画ではなく、英語圏で人気の歴史エンタメシリーズの1本です。
今回この動画を選んだのには理由があります。
分詞構文は、ふだんの会話にはあまり出てきません。いちばん多く出てくるのは、物語を語るナレーションです。
sacking it、slamming the gates、shouting prayers、Tiring of this、driven from、cut down、With his life rededicated……と、分詞構文の型がほぼすべてそろっています。
別々の投稿者の動画約25本の字幕を数えて比べたうえで、文頭・文末の -ing、過去分詞、with の付帯状況まで1本でそろい、しかも手動字幕がついているこの動画を選びました。
なお、冒頭(0:32〜0:38)と最後(10:30〜)はゲームの広告なので、例文には使っていません。
12枚のカードすべてを、動画に実際に出てくるセリフで組めました。
▼ 動画はこちら
時間がない方は、2:08〜2:50(sacking it → Tiring of this)と7:05〜7:15(repressing … responding … unable to)の2か所だけでも見てみてください。
学習の進め方
文法の知識を実際に使いこなすには、
その言葉が使われる場面や気持ちごと覚えるのが近道です。
だからこそ今回は、動画の生きたセリフを教材にして、「分詞構文」の視点を見ていきます。
読み方は、目的に合わせて選んでみてください。
英語を楽しみながら勉強したい方は、このまま記事を読み進めてください。
動画のセリフをたどりながら、
「分詞構文」の感覚を少しずつ自分のものにしていけます。
逆に、効率的に英文法だけを押さえたい方は、要点だけをまとめた別記事へどうぞ。
分詞構文とは何か ― -ing のかたまりで文に情報を足す

動詞の -ing 形は、「実際に動いている場面」を表す形です。
前々回は、その -ing で名詞を説明する現在分詞(falling birth rates)、前回は -ing を名詞として使う動名詞(Running was fun.)を見ました。
今回の分詞構文は、その -ing のかたまりを文全体に足します。
The vikings fell upon Wareham(ヴァイキングがウェアラムを襲った)という文に、, sacking it(そして略奪した)を足す。
-ing の主語は書きません。いつも文の主語と同じだからです。
主語が「〜された」側なら、-ing のかわりに過去分詞を使います(driven from Scandinavia)。
主語と違うものの様子を足したいときは、with + 名詞 + 分詞にします(With his life rededicated to god)。
そして意味は、「時・理由・条件・譲歩・付帯状況」を暗記するのではなく、メインの文との関係を場面から読むだけです。同時なら「〜しながら」、順番なら「〜して、そして」、前提なら「〜なので」。
- 文末の -ing:…, sacking it/…, slamming the gates/…, shouting prayers(そして〜/〜しながら)
- 文頭の -ing:Tiring of this, Alfred offered to negotiate.(〜なので・〜して)
- 過去分詞の分詞構文:…, driven from Scandinavia/…, cut down as they fled(〜されて)
- with + 名詞 + 分詞:With his life thus rededicated to god, …(〜が…の状態で)
なお、教科書でよく見る Having finished the work, …(〜し終えてから)のような having + 過去分詞の形は、この動画には出てきません。「メインの文より前に終わっていたこと」をはっきりさせたいときの形で、会話ではほとんど使われません。
このシリーズでは、ここまで30回に分けて、名詞のまわりと修飾、助動詞、前置詞、WH修飾、そして -ing 形の2つの使い方を整理してきました。
- 限定詞編・代名詞編・形容詞編・副詞編:名詞の前につく語、代わりになる語、説明する語
- 比較編・否定編:目盛りを使う/打ち消す範囲を指し示す
- 助動詞編(can・may・will・must・would・could・have+過去分詞):動詞に話し手の気持ちをかぶせる
- 前置詞編(at・in・on/to・for・from/of・with・by/under・over・through・about):位置・方向・近さ・通り道を絵で表す
- WH修飾編(関係代名詞・関係副詞・what・疑問詞の名詞節):名詞のうしろに説明をぶら下げる・疑問文を名詞にする
- 現在分詞編・動名詞編:-ing で名詞を説明する/-ing を名詞として使う
- 分詞構文編(この記事):-ing のかたまりで文全体に情報を足す
前回の動名詞編をまだ読んでいない方は、こちらからどうぞ。カード⑨で、文頭の -ing が分詞構文になるか動名詞になるかを比べています。
イマージョンで学ぶ【分詞構文】12の顔

ここからは、動画のセリフを使いながら、分詞構文が持つ12の顔を1つずつ見ていきましょう。
最初の4つが文末の -ing、次の4つが文頭の -ing と過去分詞、続く3つが境目と仲間、最後の1つが分詞構文を重ねた目玉です。
今回も12枚すべてが、動画に実際に出てくる例文です。
① 文末の -ing
- …, sacking it ― 主語の次の動きを、そのまま足す(そして〜)
- …, slamming the gates ― 前の動きの「すぐあと」を足す
- …, shouting prayers ― 同じ時間に重なる動き(〜しながら)
- …, accepting Alfred’s gifts ― ある姿勢のまま、別の動きを重ねる
② 文頭の -ing と過去分詞
- Tiring of this, ― うしろの文の「理由・きっかけ」を先に言う
- …, driven from ― 主語が「〜された」状態を過去分詞で足す
- …, cowed and reformed ― 過去分詞を2つ並べて、主語の変わりようを描く
- …, cut down as they fled ― 短い文に、過去分詞で「その結果」を足す
③ 境目と仲間
- Being under siege … will start ― 文頭の -ing でも、すぐ動詞が続けば動名詞の主語
- With his life … rededicated ― with + 名詞 + 過去分詞の付帯状況
- The Treaty …, laying out ― 名詞のうしろの「, -ing」は名詞の説明のこともある
④ 分詞構文を重ねる
- tied down, repressing …, unable to ― 1文に分詞構文を重ねて、身動きのとれない状況を描く
以下のカードをタップすると、それぞれの視点を実際の例文つきで詳しく確認できます。
カードをタップすると詳しい説明が開きます
文のうしろに置けば「そして〜」「〜しながら」(sacking it/shouting prayers)、文の頭に置けば「〜なので」「〜して」(Tiring of this,)。
主語が「〜された」側なら過去分詞(driven from Scandinavia)、主語と違うものの状態なら with + 名詞 + 分詞(With his life rededicated)。
-ing の主語は、いつも文の主語と同じです。
865年のヴァイキングとアルフレッド王の駆け引きを語るナレーションから、12枚すべてを動画のセリフで組みました。
グスルムの軍が、警報ひとつ鳴らさずにウェアラムの町へたどり着いた場面です。文の芯は The vikings fell upon Wareham(ヴァイキングがウェアラムを襲った)。カンマのあとの sacking it(そこを略奪し)と holing up(立てこもった)は、そのあとに同じヴァイキングがやったことです。
このように、動詞の -ing 形のかたまりを、カンマで文にくっつけて情報を足す形を分詞構文と呼びます。-ing の主語は書かれていませんが、文の主語(The vikings)と同じです。
and や then を使えば The vikings fell upon Wareham and sacked it… と言えます。分詞構文にすると、接続詞も主語も時制も省いて、動きだけを次々に足していける。物語のナレーションで多用されるのは、このテンポのよさのためです。
- The vikings fell upon Wareham without warning, sacking it for provisions …(2:08)
- The vikings fell upon Wareham without warning and sacked it for provisions …
※ 1つ目は動画のセリフ、2つ目は説明のための言いかえです。
-ing の主語は文の主語と同じ。「そして〜した」「〜しながら」と訳す
- Anglo-Saxon gangs, possibly remains of the broken army, ransacked camps at night, stealing supplies and weapons.(6:43)
- He ministered his own realm, minting coins printed with his Christian name(9:59)
エディントンの戦いに敗れたグスルムが、チッペナムの町に逃げこむ場面です。馬で町へ向かい(rode for Chippenham)、着いて門をぴしゃりと閉めた(slamming the gates)。
分詞構文の -ing は、前の動きにすぐ続く動きを表せます。「〜して、すぐに…した」の流れです。日本語に訳すときは、前から順番に「〜し、…した」と訳せば自然になります。
slamming は slam(ぴしゃりと閉める)の -ing 形。もとが動詞なので、the gates という目的語も、behind him という場所の説明も、そのまま連れてこられます。
rode for Chippenham, slamming the gates = チッペナムへ向かい、門を閉めた
- That he walked abroad, punishing traitors.(7:05)
エディントンの戦いで、アルフレッドの兵が前進する場面です。進んだ(advanced)のと、祈りを叫んだ(shouting prayers)のは、同じ時間に重なっています。
分詞構文の -ing は、「〜しながら」と、メインの動きに重なる動きも表せます。-ing はもともと「動いている最中」を表す形なので、これがいちばん素直な使い方です。
カード②の slamming は「そのあと」、この shouting は「同時」。形は同じ「, -ing」なので、どちらになるかは場面で決まります。叫びながら進むのは同時にできる。門を閉めるのは、着いてから。迷ったら「〜しながら」と「〜して、そして」の両方を当ててみて、場面に合うほうを選べば十分です。
advanced, shouting = 叫びながら進んだ
- He was dethroned, out of power, ruling from a mire.(6:22)
戦いに負けたグスルムが、アルフレッドのもとで洗礼を受けたあとの祝宴の場面です。座っている(sat)状態のまま、贈り物を受け取っている(accepting)。
sit・stand・lie のような姿勢の動詞のあとに「, -ing」が来ると、「〜の姿勢のまま…している」という1枚の絵になります。分詞構文のいちばん描写的な使い方です。
like just another Wessex thane(ウェセックスのただの一家臣のように)まで含めて、かつての敵の王が、すっかり家来の立場に収まった皮肉を、1文で見せています。
He sat on the bench, reading a book.(ベンチに座って本を読んでいた)※説明のための形
- an elderly lord and his untrained peasants, holding a fort.(7:21/こちらは名詞を説明する -ing → カード⑪)
ウェアラムの包囲が1年近く続き、どちらも動けなくなった場面です。Tiring of this(これにうんざりして)が先に来て、そのあとに文の芯 Alfred offered to negotiate(アルフレッドは交渉を申し出た)が続きます。
分詞構文は文の頭にも置けます。文頭に置くと、うしろの文の「前提・理由・きっかけ」を先に見せる働きになります。tire of ~ は「〜にうんざりする」。うんざりしたから、交渉を申し出た。
主語はやはり書かれていませんが、カンマのうしろの主語(Alfred)と同じです。分詞構文はいつも、文の主語を借りています。
- Tiring of this, Alfred offered to negotiate.(2:47)
- Because he was tired of this, Alfred offered to negotiate.
※ 1つ目は動画のセリフ、2つ目は説明のための言いかえです。because・when・while のどれに当たるかは、文脈で読み取ります。
Tiring of this, / Alfred offered …
- Because he was tired of this, Alfred offered to negotiate.(言いかえ)
動画の冒頭、デーン人の大軍がブリテン島に上陸する場面です。driven from Scandinavia は「スカンジナビアから追い出されて」。drive(追いやる)の過去分詞です。
分詞構文には、-ing だけでなく過去分詞も使えます。-ing は主語が「〜している」、過去分詞は主語が「〜された」。彼らは自分から出てきたのではなく、不作と政情不安に追いやられた側なので、過去分詞です。
うしろの by crop failures and political instability は「何によって」。受け身の文と同じく、by で原因を足せます。もとの形は、being driven from … の being が消えたものと考えるとわかりやすいです。
They … driven from Scandinavia = 彼らは追い出された側
- Small parties of Danes did occasionally turn up slaughtered on the road.(6:39/過去分詞が主語の状態を説明)
ヴァイキングの援軍の船団が霧で全滅し、グスルムがアルフレッドの条件をすべてのんだあとの場面です。文の最後に、過去分詞が2つ並んでいます。cowed(怖気づかされて)と reformed(改心させられて)。
これも過去分詞の分詞構文です。主語の he(グスルム)が、どういう状態になってマーシアに引き上げたのかを、最後にまとめて足しています。
ナレーターはこのあと A new man.(生まれ変わった男)と続けます。もちろん、これはグスルムの演技でした。過去分詞2語で「改心した姿」を描いておいて、次の場面でひっくり返す。分詞構文は、物語の語り手が「場面の絵」を足すための道具なのです。
settled down, cowed and reformed = すっかり怖気づき、改心して落ち着いた
- Eight hundred Danes lay slain, a whole army, gone.(7:32)
エディントンの戦いで、デーン軍の盾の壁が崩れる場面です。The Danes broke(デーン軍は崩れた)だけで文は完成しています。そこに cut down(斬り倒されて)が足されています。
cut は過去形も過去分詞も cut ですが、ここは過去分詞。デーン軍が自分で斬ったのではなく、斬り倒された側だからです。うしろの as they fled は「逃げるところを」。
主語と動詞だけの短い文に、分詞構文で「その結果どうなったか」を足す。戦いの場面を、4語+4語のリズムで一気に語っています。be 動詞なしで受け身の情報を足せるのが、過去分詞の分詞構文の強みです。
The Danes broke, cut down = デーン軍は斬り倒された側
- As the vikings prepared a siege, not even equipped for battle,(7:25/過去分詞の前に not)
カード⑤の Tiring of this, Alfred offered … と同じく、文の頭に -ing が来ています。でも、こちらは分詞構文ではありません。
Being under siege for well over a year(1年以上も包囲されていること)のうしろに、カンマも新しい主語もなく、いきなり will start という動詞が来ています。つまり、この -ing のかたまりそのものが文の主語。前回の動名詞です。
5:11 の Botching things with Guthram had frayed …(グスルムとの件でしくじったことが、…を傷つけた)も同じ、動名詞の主語です。文頭の -ing を見たら、うしろに「カンマ+主語」があるか、すぐ動詞が来るかを見てください。
- Tiring of this, Alfred offered to negotiate.(2:47/カンマ+主語 → 分詞構文)
- Being under siege for well over a year will start to wear anybody out.(4:28/すぐ動詞 → 動名詞の主語)
※ どちらも動画のセリフです。
Tiring of this, Alfred … / Being under siege … will start
- Botching things with Guthram had frayed Alfred’s reputation with the nobles,(5:11)
- without raising a single alarm.(2:06/前置詞のうしろの動名詞)
アルフレッドが出した講和の条件のひとつ、「キリスト教の洗礼を受けること」の場面です。With his life thus rededicated to god は「彼の人生がこうして神に捧げ直された状態で」。
ここまでの分詞構文は、-ing や過去分詞の主語が文の主語と同じでした。でもこの文では、rededicated(捧げ直された)のは Guthrum ではなく his life。こういうとき、with + 名詞 + 分詞の形にして、「〜が…の状態で」と添えます。これを付帯状況の withと呼びます。
life は「捧げ直された」側なので過去分詞。名詞が自分で動いているなら -ing です。8:01 の with the sound of a ship’s keel striking rocks(船の竜骨が岩にぶつかる音で)は、竜骨が自分でぶつかっているので -ing になっています。
名詞がされているなら過去分詞(his life rededicated)、自分でしているなら -ing(a keel striking rocks)
- Shield walls met with the sound of a ship’s keel striking rocks.(8:01)
動画の最後、平和が続いた結果、もう1つ条約が結ばれた場面です。ここの laying out a political boundary(政治的な境界線を引く)は、文に情報を足しているのではなく、The Treaty of Alfred and Guthrum という名詞を説明しています。
つまり、これは前々回の現在分詞(名詞を説明する -ing)です。どんな条約か → 境界線を引く条約。カンマは「ちなみに」と付け足す合図で、関係代名詞の , which laid out … に近い働きです。
7:21 の an elderly lord and his untrained peasants, holding a fort(砦を守る老領主と訓練されていない農民たち)も同じ形。「, -ing」の前にあるのが完成した文なら分詞構文、名詞だけなら名詞の説明と考えると、ほとんど迷いません。
The vikings fell upon Wareham, sacking … / The Treaty …, laying out …
- an elderly lord and his untrained peasants, holding a fort.(7:21)
- It was almost a relief when Guthrum then heard reports of Alfred gathering an army at Egbert’s stone.(7:37/名詞 Alfred のうしろの -ing)
チッペナムの奇襲でウェセックスを奪ったはずのグスルムが、湿地に逃げたアルフレッドのゲリラ戦に苦しむ場面です。文の芯は Guthrum was tied down(グスルムは身動きがとれなかった)。
そこに分詞構文が3つ重なります。repressing small uprisings(反乱をつぶし)、responding to these marauders(略奪者に応戦し)、そして unable to secure all of Wessex(ウェセックス全土を押さえられずに)。最後の unable は形容詞ですが、being unable の being が消えた形で、これも分詞構文の仲間です。
「なぜ身動きがとれないのか」「その結果どうなっているのか」を、接続詞を1つも使わずに足していく。主語+動詞の短い芯に、カンマで場面を次々に足す。これが、この記事で見てきた分詞構文のすべてです。
Guthrum was tied down / repressing … / responding … / unable to …
- As the vikings prepared a siege, not even equipped for battle,(7:25/being の消えた過去分詞)
一人プレゼンを実施してみる

まずは何も見ずに例文を自分で作って説明してみて、
うまく言えなかった項目だけ解説例を確認する、
という使い方がおすすめです。
12問あるので、1日に全部やろうとしなくて構いません。
説明するときは、必ず「文の芯(主語+動詞)はどこか」「カンマで足された -ing の主語は誰か」を最初に言ってから理由を話してみてください。
図解の色分け(分詞構文の -ing=ピンク、過去分詞=紫、with=シアン、動名詞=ティール、名詞を説明する -ing=オレンジ)が、そのままヒントになっています。
まずは 文末の -ing の4問です。
-ing の主語が文のどの主語と同じか、「そして〜」か「〜しながら」かを最初に言ってみてください。
① …, sacking it、説明できますか?

例文:
The vikings fell upon Wareham without warning, sacking it for provisions and holing up in its earthen fort.
ヴァイキングは不意にウェアラムを襲い、食料を奪って、町の土塁の砦に立てこもった。
要点:
- 文の芯は The vikings fell upon Wareham
- sacking it と holing up は、同じ主語の次の動き
- and sacked it … and holed up … を短くした形
解説例:
ナレーターは The vikings fell upon Wareham without warning, sacking it for provisions and holing up in its earthen fort. と言っています。
文はいったん The vikings fell upon Wareham で完成していて、カンマのあとの sacking it と holing up が、同じヴァイキングの次の動きを足しています。これが分詞構文です。
-ing の主語は書かれていませんが、文の主語 The vikings と同じです。
and sacked it と言うこともできますが、分詞構文にすると接続詞と時制を省いて、動きを次々に足していけます。
② …, slamming the gates、説明できますか?

例文:
Guthrum himself rode for Chippenham, with a small party, slamming the gates behind him.
グスルム本人は少数の部下とチッペナムへ馬を走らせ、背後で門をぴしゃりと閉めた。
要点:
- rode for Chippenham のすぐあとに slamming the gates
- 前から順番に「〜し、…した」と訳す
- -ing は目的語 the gates も連れてこられる
解説例:
ナレーターは Guthrum himself rode for Chippenham, with a small party, slamming the gates behind him. と言っています。
slamming the gates behind him は、チッペナムに着いたすぐあとの動きを足す分詞構文です。
訳すときは前から順番に「チッペナムへ向かい、背後で門を閉めた」とします。
-ing はもとが動詞なので、目的語の the gates も、behind him もそのまま連れてこられます。
③ …, shouting prayers、説明できますか?

例文:
The Wessex men advanced, shouting prayers to the Virgin, Saint Cuthbert …
ウェセックスの兵たちは、聖母マリアや聖カスバートに祈りを叫びながら進んだ。
要点:
- advanced と shouting は同じ時間に重なっている
- -ing の「動いている最中」=「〜しながら」
- 同時か順番かは、形ではなく場面で決まる
解説例:
ナレーターは The Wessex men advanced, shouting prayers to the Virgin, Saint Cuthbert … と言っています。
shouting prayers は、進むのと同時に祈りを叫んでいたことを表す分詞構文で、「〜しながら」と訳します。
-ing はもともと動いている最中を表すので、メインの動きに重なる動きを足すのが得意です。
カード②のように「そのあと」になることもありますが、それは形ではなく場面で決まります。
④ …, accepting Alfred’s gifts、説明できますか?

例文:
Guthrum sat in his stained baptismal robes, accepting Alfred’s gifts like just another Wessex thane.
グスルムは洗礼のしみのついた衣のまま座り、ウェセックスの一家臣のようにアルフレッドの贈り物を受け取った。
要点:
- sat(座っていた)状態のまま accepting(受け取っていた)
- 姿勢の動詞 +「, -ing」=〜の姿勢のまま…
- 1文で「場面の絵」を描く使い方
解説例:
ナレーターは Guthrum sat in his stained baptismal robes, accepting Alfred’s gifts like just another Wessex thane. と言っています。
accepting Alfred’s gifts は、座った姿勢のまま贈り物を受け取っていたことを表す分詞構文です。
sit や stand のような姿勢の動詞のあとに「, -ing」が来ると、「〜の姿勢のまま…している」という1枚の絵になります。
次は 文頭の -ing と過去分詞の4問です。
-ing になるか過去分詞になるか(主語がしている側か、された側か)を意識してみてください。
⑤ Tiring of this,、説明できますか?

例文:
Tiring of this, Alfred offered to negotiate.
こうした状況にうんざりして、アルフレッドは交渉を申し出た。
要点:
- Tiring of this が先、文の芯 Alfred offered … があと
- 文頭の分詞構文は、うしろの文の理由・きっかけ
- 主語はカンマのうしろの Alfred と同じ
解説例:
ナレーターは Tiring of this, Alfred offered to negotiate. と言っています。
Tiring of this は文頭に置いた分詞構文で、「うんざりしたので」とうしろの文の理由を先に見せています。
主語は書かれていませんが、カンマのうしろの Alfred と同じです。
Because he was tired of this と言いかえられますが、分詞構文のほうが短くて、物語のテンポを崩しません。
⑥ …, driven from、説明できますか?

例文:
They come seeking farmland, driven from Scandinavia by crop failures and political instability.
彼らは農地を求めてやって来る。不作と政情不安でスカンジナビアを追われて。
要点:
- driven は drive(追いやる)の過去分詞
- 主語 They が「追い出された」側なので過去分詞
- being driven の being が消えた形
解説例:
ナレーターは They come seeking farmland, driven from Scandinavia by crop failures and political instability. と言っています。
driven from Scandinavia は過去分詞の分詞構文で、主語の彼らが「スカンジナビアから追い出された」状態を足しています。
彼らは自分で出てきたのではなく、不作と政情不安に追いやられた側なので、-ing ではなく過去分詞です。
being driven の being が消えた形と考えるとわかりやすいです。
⑦ …, cowed and reformed、説明できますか?

例文:
Then, he crawled north into Mercia and settled down to plow, cowed and reformed.
そして彼は北のマーシアへすごすごと引き上げ、畑を耕す暮らしに落ち着いた。すっかり怖気づき、改心して。
要点:
- cowed と reformed はどちらも過去分詞
- 主語 he がどんな状態で引き上げたかを足す
- 物語の「場面の絵」を最後に描き足す
解説例:
ナレーターは Then, he crawled north into Mercia and settled down to plow, cowed and reformed. と言っています。
cowed and reformed は過去分詞の分詞構文で、グスルムが「すっかり怖気づき、改心させられた」状態で引き上げたことを足しています。
主語が「〜された」状態なので、-ing ではなく過去分詞です。
このあと A new man. と続き、そのあとで裏切りが明かされます。
⑧ …, cut down as they fled、説明できますか?

例文:
The Danes broke, cut down as they fled.
デーン軍は崩れ、逃げるところを次々に斬り倒された。
要点:
- The Danes broke で文は完成している
- cut down は過去分詞(斬り倒された側)
- be 動詞なしで受け身の情報を足せる
解説例:
ナレーターは The Danes broke, cut down as they fled. と言っています。
cut down は過去分詞の分詞構文で、崩れたデーン軍が逃げるところを斬り倒されたことを足しています。
cut は過去形と同じ形ですが、デーン軍は斬られた側なので過去分詞です。
be 動詞を使わずに、受け身の情報を短く足せるのが過去分詞の分詞構文の強みです。
続いて 境目と仲間の3問です。
分詞構文に見えるのに、なぜ分詞構文ではないのかを説明してみてください。
⑨ Being under siege …、説明できますか?

例文:
Being under siege for well over a year will start to wear anybody out.
1年以上も包囲されていれば、誰だってくたびれてくる。
要点:
- Being under siege … 全体が文の主語
- うしろにカンマも主語もなく、すぐ will start
- 文頭の -ing は「カンマ+主語」の有無で見分ける
解説例:
ナレーターは Being under siege for well over a year will start to wear anybody out. と言っています。
Being under siege for well over a year のうしろにすぐ will start という動詞が来ているので、この -ing のかたまりは文の主語、つまり動名詞です。
カード⑤の Tiring of this, Alfred offered … は、カンマのあとに主語 Alfred があるので分詞構文でした。
文頭の -ing は、うしろに「カンマ+主語」があるかどうかで見分けます。
⑩ With his life … rededicated、説明できますか?

例文:
With his life thus rededicated to god, Guthrum would rule East Anglia as a friend of Wessex.
こうして人生を神に捧げ直したうえで、グスルムはウェセックスの友として東アングリアを治めることになった。
要点:
- rededicated されたのは Guthrum ではなく his life
- 分詞の主語が文の主語と違うときは with + 名詞 + 分詞
- 名詞がされているなら過去分詞、しているなら -ing
解説例:
ナレーターは With his life thus rededicated to god, Guthrum would rule East Anglia as a friend of Wessex. と言っています。
With his life thus rededicated to god は、with + 名詞 + 過去分詞の付帯状況で、「彼の人生が神に捧げ直された状態で」という意味です。
捧げ直されたのは文の主語 Guthrum ではなく his life なので、with で名詞を立てています。
名詞が自分で動いているなら、a ship’s keel striking rocks のように -ing になります。
⑪ The Treaty …, laying out、説明できますか?

例文:
The Treaty of Alfred and Guthrum, laying out a political boundary between Wessex and the Danish controlled kingdoms
アルフレッドとグスルムの条約。ウェセックスとデーン人の支配する王国のあいだに、政治的な境界線を引いたものだ。
要点:
- laying out … は The Treaty を説明している
- 前回・前々回の現在分詞と同じ働き
- 「, -ing」の前が完成した文か、名詞だけかで見分ける
解説例:
ナレーターは The Treaty of Alfred and Guthrum, laying out a political boundary between Wessex and the Danish controlled kingdoms と言っています。
laying out a political boundary は、文に情報を足す分詞構文ではなく、The Treaty of Alfred and Guthrum という名詞を説明する現在分詞です。
カンマの前にあるのが完成した文ではなく、名詞のかたまりだけだからです。
, which laid out … と関係代名詞で言いかえられる、と考えるとわかりやすいです。
最後は、この記事の目玉です。
文の芯(主語+動詞)と、カンマのあとに足された3つの情報を分けて説明してみてください。
⑫ tied down, repressing …, unable to、説明できますか?

例文:
Guthrum was tied down, repressing small uprisings and responding to these marauders, unable to secure all of Wessex.
グスルムは身動きがとれなかった。小さな反乱をつぶし、略奪者たちに応戦するのに追われ、ウェセックス全土を押さえられずにいた。
要点:
- 芯は Guthrum was tied down
- repressing・responding の -ing 2つで「何に追われていたか」
- unable to … は being が消えた形で「その結果」
解説例:
これがこの記事の目玉です。
ナレーターは Guthrum was tied down, repressing small uprisings and responding to these marauders, unable to secure all of Wessex. と言っています。
文の芯 Guthrum was tied down に、repressing と responding の分詞構文で「何に追われていたか」を、unable to secure で「その結果どうなっていたか」を足しています。
unable は形容詞ですが、being unable の being が消えた形なので、分詞構文の仲間です。
一人で言えた例文は、相手がいると急に出てこなくなります。
文法が身につくのは、通じた/通じなかったを自分の耳で確かめた瞬間です。
分詞構文は書き言葉や語りの文法ですが、出来事を順番に話すとき・その場の様子を描くときには会話でも役に立ちます。
まずは量をこなせる環境で、I walked home, listening to music. や I sat on the sofa, watching TV. を、実際のレッスンで使ってみてください。
今日の表現をAnkiで復習しよう

記事に出てきた動画の表現を、そのままAnkiに取り込めるようにまとめました。
今回は新しい動画なので、12表現すべて新規です。
テーマは「駆け引き・交渉の英語12表現」です。
live to tell the story(生きて帰ってその話をする)から hold sway(力を持っている)まで、動画の順番どおりに並べてあります。
Here’s the deal.(条件はこうだ)や didn’t buy it(信じなかった)、pull it off(やってのける)のように、仕事の交渉やふだんの会話でもそのまま使える表現を中心に選びました。
知らなかった表現を追加・編集して、自分専用のカードを作ってみてください。
知らなかった表現を追加・編集して、そのままAnkiに取り込めます。
| 表現 | 発音記号 | 意味 | 動画の例文 | シンプル例文 |
|---|
- PC・Android(AnkiDroid含む):「💻 PC・Android用」ボタンで
anki_import.txtをダウンロードし、Ankiのファイル → インポートから取り込む(区切り文字はTabを選択) - iPhone(AnkiMobile):「📱 iPhone用」ボタンで
anki_import.apkgをダウンロードし、AirDropやFilesアプリでiPhoneに送って、AnkiMobileの設定(歯車) → Import File から開く
リンク
まとめ:分詞構文の12の顔を再確認しよう

さて、今回は「分詞構文は、主語+動詞の文に -ing のかたまりをカンマで足す形」というテーマで、12の顔を見てきました。
- …, sacking it for provisions ― 主語の次の動きを足す(そして〜)
- …, slamming the gates behind him ― すぐあとの動き。前から順に訳す
- …, shouting prayers ― 同時に重なる動き(〜しながら)
- sat …, accepting Alfred’s gifts ― 姿勢のまま、別の動きを重ねる
- Tiring of this, ― 文頭はうしろの文の理由・きっかけ
- …, driven from Scandinavia ― 主語が「〜された」なら過去分詞
- …, cowed and reformed ― 過去分詞2つで主語の変わりようを描く
- …, cut down as they fled ― be 動詞なしで受け身の結果を足す
- Being under siege … will start ― すぐ動詞が続けば動名詞の主語
- With his life thus rededicated to god, ― 主語と違う名詞の様子は with + 名詞 + 分詞
- The Treaty …, laying out … ― 前が名詞だけなら名詞の説明(現在分詞)
- tied down, repressing …, unable to … ― 短い芯に、カンマで場面を重ねる
12と聞くと多く感じますが、やっていることは「主語+動詞の文に、-ing のかたまりで『そのときの動き・様子』をカンマで足す」の1つだけです。
-ing の主語は文の主語と同じ。意味は場面が決める。
今日の12のうち、まずおすすめしたいのは③の 文末の「〜しながら」 です。
次に英会話で「〜しながら…した」と言いたくなったら、while を探すかわりに I walked home, listening to music./I sat on the sofa, watching TV. と、文のうしろにカンマと -ing を足してみてください。それだけで、分詞構文が「書きかえ問題」から「場面を描く道具」に変わります。
もし今日の内容で「なるほど」と思った部分があれば、ぜひコメントで教えてください。
これで⑩動詞の -ing 形のパートは完結です。次回からは⑪ to 不定詞に入り、まずは to のコアイメージ(矢印・向かう先)を扱う予定です。
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