
”使う”を使い分ける
英語で「使う」と言いたいとき、真っ先に use という単語が浮かびますよね。
けれど、「ただ使う」ではなく「上手に使いこなす」と表現したいとき、どの言葉を選ぶべきか迷った経験はありませんか?
その解決策の一つは、副詞を加えてニュアンスを強めること。例えば use effectively と言えば「効果的に使う」となります。
もう一つは、make use of や leverage といった表現を覚えておくこと。
どちらも「活用する」という意味ですが、前者はフォーマルで一般的、後者はビジネスシーンで「最大限に活かす」という力強いニュアンスがあります。
両方の使い方を理解して使い分けられるようになれば、表現の幅が一気に広がります。
結果として、ネイティブが自然に話すような会話にぐっと近づくことができるのです。
英語表現を「単語」だけで覚えるのではなく、「微妙なニュアンス」ごと身につけることで、あなたの英語はワンランク上に進化します。
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use / make use of / leverage の詳細解説
1) use(動詞)
- 発音:/juːz/(※名詞の use は /juːs/)
- コアイメージ:いちばん中立。「使う」。場面・相手を選ばない基本動詞。
- 用途:カジュアル~ビジネスまで幅広く可。
- 文型・型
- use + 物:Use this tool.
- use + 物 + to 不定詞:We used data to decide.
- use A for -ing:Use time for learning.
- use A as B:Use your phone as a hotspot.
- 相性の良い語:data / time / app / feature / resources / caution / wisely / properly / effectively
- 注意点:utilize はより堅く学術寄り。普段は use で十分。
- 例文
- We used the new app to track expenses.
(新しいアプリを使って支出を記録した。) - Please use clean gloves when handling samples.
(サンプルを扱うときは清潔な手袋を使用してください。) - Can I use your name as a reference?
(推薦者としてあなたの名前を使ってもいいですか?)
- We used the new app to track expenses.
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2) make use of
- 発音:/meɪk juːs əv/(use は名詞 /juːs/)
- コアイメージ:「あるものを“有効に”活かす」。ややフォーマル。
- 用途:説明文・ビジネス文書で自然。日常会話でも可。
- ニュアンス: “せっかくある資源・機会をムダにせず活用する” に焦点。
- 型・コロケーション
- make (good / full / the best) use of N
- make little / no use of N(十分活かさない)
- put A to (good) use(同義の言い換え)
- 相性の良い語:time / opportunity / feedback / data / connections / findings / funds
- 例文
- She made good use of her commute by listening to podcasts.
(彼女は通勤時間をポッドキャストでうまく活用した。) - We should make full use of the feedback to refine the product.
(製品改善にそのフィードバックを最大限活かすべきだ。) - The team made little use of social media.
(チームはSNSをほとんど活用しなかった。)
- She made good use of her commute by listening to podcasts.
3) leverage(動詞/名詞)
- 発音:/ˈlevərɪdʒ/(米では /ˈliːvərɪdʒ/ も)
- コアイメージ:「テコの原理で“効果を増幅”して最大化する」。ビジネス色が強い。
- 用途:戦略資料・経営・マーケ文脈で映える。過剰に使うとバズワード感。
- 意味の広がり
- 動詞:資産・強みを“てこ”にして成果を拡大する
- 名詞:交渉上の「影響力/手札」や財務の「レバレッジ(負債比率)」
- 型・コロケーション
- leverage + 資産/強み + to 動詞 / for 名詞
- leverage A into B(AをてこにBを実現)
- よく合う語:AI / data / brand / network / partnerships / automation / insights
- 例文
- We leveraged AI to personalize recommendations.
(AIをてこにレコメンドをパーソナライズした。) - The startup leveraged partnerships to enter the U.S. market.
(そのスタートアップは提携関係を活かして米国参入を果たした。) - He had little leverage after the deadline.(名詞)
(締切後は彼にほとんど交渉力がなかった。)
- We leveraged AI to personalize recommendations.
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まとめ
英語で「使う」と言いたいとき、基本は use ですが、「有効活用する」や「戦略的に最大限活かす」と表現したい場合は make use of や leverage を選ぶと、より自然で説得力のある英語になります。
同じ「使う」でもニュアンスが違います。use は最もシンプルで日常的な「使う」。
make use of は「せっかくあるものを有効に活用する」という少しフォーマルな響き。
leverage は「強みや資源をてこにして成果を拡大する」というビジネス色の強い表現です。
例えばAIを例にすると、
- We use AI in our workflow.(AIを業務で使う)
- We make full use of AI to reduce errors.(AIを活用してミスを減らす)
- We leverage AI to gain a competitive edge.(AIを戦略的に活かして競争優位を得る)
とニュアンスが変わります。
状況に応じて「ただ使う」のか、「有効に活用する」のか、「戦略的に最大化する」のかを意識して言い分けることで、英語表現力は一段と豊かになります。
英語表現は知識として覚えるだけではなく、実際に口に出して練習することで初めて自分のものになります。
特に use・make use of・leverage のようにニュアンスの違う単語は、場面に応じて自然に使い分ける練習が欠かせません。
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